Bird(バード)は昨年8月に発表した電動スクーターのBird Twoを、米国サンフランシスコにてScootを通じて展開する。Scootの計画では、このBird Twoは最大1000台が導入される。
「新世代の電動スクーターがサンフランシスコに導入されることで、車に乗る必要のあるサンフランシスコ市民は減っている」と、Scootの創業者でBirdでSVP of Citiesを務めるMichael Keating(マイケル・キーティング)氏は声明で伝えている。「Bird Twoでは業界をリードする性能、航続距離、安全性に関する特徴により、マイクロモビリティによって車を置き換えるといったトレンドを継続していく」。
Bird Twoのユニークな点は、車両の問題を通知する損傷センサーだ。このアイディアを思いついたのはBirdが最初ではないが、この種のシステムを搭載した電動スクーターを発売したのはBirdが初めてだ。Superpedestrianは6400万ドル(約70億円)の資金を調達し、自動診断スクーターの開発に何年も前から取り組んでいるが、まだ実用化には至っていない。
それ以外にも盗難やいたずらを防ぐため、Bird Twoにはパンク防止タイヤやOSの暗号化が採用され、ネジの露出は最低限に抑えられている。
Scootはサンフランシスコの他の事業者と同様、スクーター盗難の標的だった。同社がサンフランシスコで電動スクーターのシェアを始めた最初の2週間で、200台以上のスクーターが盗まれたり、修理できないほど損傷したりした。そして盗難対策として、スクートは車両に鍵を取り付けた。現在、同市はロックを義務化しているが、その主な目的は歩道の混雑を抑えることだ。そして同社はBird Twoの導入により、盗難や破壊行為に対する保護を強化する。
この展開はBirdがヨーロッパのライバルことCircを買収した直後に実施され、同時にシリーズDの資金調達ラウンドにて7500万ドル(約82億円)を調達すると発表した。これにより、資金調達総額は3億5000万ドル(約380億円)となった。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)