画像の雄弁さはどんな言葉にも勝るかどうか。テキスト版InstagramのBoldomaticで試してみよう

boldomatic-start-3.jpg.html各自でさまざまな形のインターネットコンテンツを作ることのできる時代となっている。しかし、色のついた背景に記したテキストよりもシンプルで、際立ったコンテンツは存在しないのではなかろうか。もちろんこれに反対する人もいる。シンプル過ぎて退屈だという意見もある。Helveticaでもぐら色の背景に「i hate mondays」と書くよりも、木の枝に寝そべった猫の写真に文字を付けた方が、訴求力が高いと主張する人もいる。果たして真実はどうなのだろうか。Boldomaticを使って決着を付けることができそうだ。

サービスを作ったのはDan Krusi、Raphael Krastev、およびSteffen Schietingerというスイス人デザイナーたちだ。色付きの背景にボールド文字(太文字)で記したメッセージをシェアするサービスだ。作成したものは画像としてFacebookやTwitterで後悔することができ、またBoldomaticをソーシャルネットワークとして利用し、その中で友人を増やしていくこともできる。つまるところ、写真なしのInstagramといった感じのものだ。写真の代わりにテキストを使って交流する。

たとえば、こちらに掲載したのは、当方で投稿したものだ。

BDkBBa3CEAA3UWX.png-largeBoldomaticでのメッセージ(Boldと呼ぶ)を作成するには、背景の色を選択してメッセージを入力するだけでOKだ。あとは共有用のボタンが望みのことをしてくれる。ファウンダーたちは小さなデザインスタジオで仕事をしている。Steffenが2012年にBoldmaticの構想を得たそうだ。外部からの資金調達などは行なっておらず、アプリケーションも内製のものだ。

SteffenがBoldomaticのフィロソフィーを語ってくれた。「写真なし。言葉のみ。いろいろな飾りや他種類のフォントなどもなし。使えるフォントは一種類だけ(Suisse BP)で、利用者が選択できるのは背景の写真だけ。とてもシンプルで投稿に要する時間はツイートやステータスアップデートとほとんど変わらない。しかし投稿の内容は全く違ったものだし、大いに目立つものとなる」。ご存知かとは思うが、彼の第一言語は英語ではない。しかし言わんとするところは通じるだろう。

「太文字メッセージが好きな人たちがたくさんBoldomaticを利用しています」と、話は続く。1日に500件の投稿があるのだそうだ。生まれたばかりのサービスとして、なかなかのものだと言えそうだ。

Steffenは、数多くの写真共有サービスが登場するのを見て、Boldomaticの提供を決意したのだそうだ。「写真については多すぎるほどのサービスがあるのに、なぜテキストものはないだろう」と自問してみたそうだ。「写真もテキストも視覚に訴えかける点では変わりないはずなのに、テキストを扱うプラットフォームは存在しないようでした。そこで提供を決意したのです」と述べている。

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アプリケーションは、スイスのアプリケーションストアで首位になったようだ。また、他の国のアプリケーションストアでも人気を集めつつある。今後、さらに利用者を増やして行きたい考えだ。

「チューリッヒにはBoldmaticを楽しむカルト仲間のような集団が形成されつつあります」とのこと。「投稿者の人たちとは親しい関係にあります。投稿者こそがBoldomaticを共に作ってくれている人たちだからです。また、最近ウェブ版を立ちあげましたが、投稿者の方々が活躍する場がますます広がることとなりました。投稿者の人たちは本当に素晴らしい才能の持ち主ばかりで、スパイスのきいた発言、気の利いた宣伝文句風のもの、知性を感じる投稿をお楽しみ頂けるでしょう。ときにネット上のどこかから勝手に持ってきてしまった表現もありますが、もちろんオリジナルの発言もたくさんあります。別れ文句や神ないしJustin Bieberに宛てた手紙、絵文字、自作詩を宣伝する投稿などなど。見ていて飽きることはないと思います」と述べている。

「Boldmaticは可愛い可愛い子供のようなものです。ミルクたっぷりで多くの人に気に入ってもらえるでしょう」とも述べている。

きっと開発者たちも大いに楽しんでいるのだろう。iPhone版アプリケーションはこちらからダウンロードできる。Android版も開発中なのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H)