オハイオ州の巨大ショッピングモールがAmazonのフルフィルメントセンターに生まれ変わる

古いモールは、不快な景観だ。安い建築費で作られ、流行らなくなると捨てられて、“シックなアウトレットショッピング体験”と称する業態や、高級ブランド品掘り出し市などに拾われる。そしてその後は、小都市の都心部で駐車場として腐っていき、巨大なスペースは残るが、町の人の心に残るのは思い出だけだ。

でも、絶望するのは早すぎる。オハイオ州ノースランドール(クリーブランドに隣接)の、かつて世界最大のモールと呼ばれていた土地と施設を、Amazonが新たに倉庫として再利用する。モールは完全にさら地になり、その大部分を、かつてそのモールを殺した、まさにそ犯人企業が専有する。

古いモールはこれまで10年近く、その幽霊のような姿を保(たも)ってきた。ノースランドールの端っこで、徐々に腐食が進行した。2000年代には、主力店が次から次と変わった。そして最後には、2015年に最後の旗艦店Burlington Coat Factoryが閉店した。モールは、2016年の火事でほとんど全焼した。

市長のDavid Smithが、Cleveland Plain Dealer紙にこう語っている: “なんと言ったらいいか、とにかくこのプロジェクトが来たことは、すごく幸運だよ”。

その記事から引用しよう:

eコマースの巨人は木曜日に、計画面積85万5000平方フィートの建物のリース契約を締結した。それにより来年の第二四半期には、ウォレンズビルセンターとエメリーロードの69エーカーの土地に、その建物がオープンする。このプロジェクトは、ある市民集会で話題になり、7月には契約のニュースがリークした。しかしノースランドールは別の、詳細不明のプロジェクトと、天秤にかけていた。

 

計画ではその倉庫*は、2000名の雇用を新たに作り出す、という。〔*: 上記新聞記事では“Amazonのフルフィルメントセンター”、となっている。〕

しかし悲しいのは、Foxconnがウィスコンシンに工場を作るなんて話に比べると、古い不動産が倉庫スペースになるという話の方が、はるかに実現性が高いことだ。たしかにeコマースにとってフルフィルメントは必要だが、製造は相変わらずアメリカの外で、ずっと安価に行われている。でもノースランドールは、タウンシールのデザインが二つのショッピングバッグであることが示すように、その現代を商業に賭けてきた町だ。その誇りだったモールが、今日と未来の新しい商業のハブに生まれ変わり、市の雇用と教育と成長を支えていくことは、確かに嬉しい光景だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))