社内に散らばる膨大なナレッジを検索できるサービス「Dashworks」

企業が成長すると、それにともなって、社員たちが知っているべき重要な情報が増える。テクノロジーの利用が複雑化すると、Slackのスレッドにあったり、Jiraのチケットにあったり、ファイルとしてDropboxにアップされていたりと情報はあちこちに散在してしまうことになる。

Dashworksは、そんな社内のナレッジを集約する場所を目指しているスタートアップだ。カスタマイズ可能なスタートページと検索エンジンを備え、何十種類もの企業向けサービスに接続し、必要なものを見つけるための1つのハブを提供する。

仕事用のノートPCのホームページとしてDashworksは構築されている。全社的なアナウンスやFAQの作成、ブックマークの共有など、ハンドブック、OKR、組織図など、必要なのになかなか見つからないものを見つけることができる。

しかし、それ以上に印象的なのは、ツールを横断した検索機能だ。FacebookやCrestaといった企業で自然言語処理の経験を積んだ共同創業者のPrasad Kawthekar(プラサド・カワテカール)氏とPraty Sharma(プラティ・シャルマ)氏は、Dashworksに質問をすると、前述のSlackのスレッド、Jiraのチケット、またはDropboxファイルといったすべてのナレッジから回答を得ることができるツールを構築している。ユーザーが登録したサービスの関連ファイルの検索結果ページが表示されるが、質問の答えを知っていると判断した場合は、ページの一番上にGoogleのスニペットスタイルで表示される。

画像クレジット:Dashworks

現在、DashworksはAirtable、Asana、Confluence、Dropbox、Gmail、Google Drive、Intercom、Jira、Notion、Slack、Salesforce、Trelloなど30以上の人気サービスに接続することが可能で、需要に応じて順次追加していく予定だ。

これらのサービスやナレッジに他社がアクセスすることは、不安なことかもしれない。Dashworksのチームは、それを十分承知しているようだ。SOC-2認証を取得していること、サービスを停止する場合、データはすべてサーバーから消去されること、そしてツールをホスティングできるチームには、完全なオンプレミス版を提供していることという。

今週、DashworksはPoint72 Venturesが主導し、South Park Commons、Combine Fund、Garuda Ventures、GOAT Capital、Unpopular VenturesおよびStarling Venturesが支援する400万ドル(約4億6000万円)のラウンドを調達したと発表している。また、Twitchの共同創業者であるEmmett Shear(エメット・シアー)氏やGustoの共同創業者であるJosh Reeves(ジョシュ・リーブス)氏とTomer London(トーマー・ロンドン)氏など、多くのエンジェルたちがこのラウンドを支援している。同社は、Y Combinatorの2020年冬季にも参加していた。

画像クレジット:Dashworks

画像クレジット:Dashworks

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hiroshi Iwatani)