旧デバイスは死なず。但し去りゆきもせず堆積してゴミとなる

Network Worldに面白い映像スライドショーが掲載されている。私たちの「新しいもの好き」が、どういう状況を招いているかを示すものだ。掲載しているサイトが、ふだんは新しいものを紹介しているサイトである点はまあ置いておこう。「新しいもの好き」の招来する問題点を垣間見せてくれる面白いスライドショーに仕上がっていると思う。

スライドショーには、リサイクル工場の様子が数多く出てくる。2012年まで現役として使われながら、今や数十万台単位のゴミと化したミニテルの写真もある。ちなみにスライドショーに出てくる機器類の中では、きっとミニテルこそが最も大きな成功を収めたものだと言えるのではなかろうか。誕生から消滅の時まで、多くの人に使われ続けたデバイスだった。

ある意味ではミニテルとは反対に、ライフサイクルの中途にて膨大なe-無駄問題(e-waste)を引き起こしたのはAppleの30pinからLightningへの変更だろうと考えている。製品が大人気となって、したがって無駄の範囲が広がってしまったのは、もちろんAppleの責任ではない。しかしAppleのスペック変更により、価値を失ったアクセサリが数多く誕生してしまった。新しい機種にアップグレードすることにより、古くなってしまった(しかしまだまだ使えるはずの)iPodドックなどがゴミになってしまったのだった。

多くの人に見受けられる「新しいもの好き」な傾向は、あるいはかつてのニューヨークを襲った馬糞問題に似ているとも言えるのではなかろうか。進化し続ける技術が、何らかの解決策を生み出してくれるのではないかと期待してもいる。ただ、今のような流れが続けば、結局問題を先送りにすることにしかならないのではないかとも考えている。

読者のみなさんもスライドを見てみて欲しい。そして「定期的アップデート」を行う必要があるのかどうか、考えてみるのも大切なことなのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)