Webサイトからお問い合わせや資料請求をしてくれる見込み顧客を獲得するためには、基盤となるWebサイトの強化が欠かせません。
「強化」と一言でいっても、SEO、ユーザビリティ、デザイン、コンテンツなど様々な要素があります。
そこで今回は、Webサイトから見込み顧客を獲得するために押さえておきたい50個のベストプラクティスをまとめました!
目次
- ターゲットを理解する
- Webサイトに訪れてもらう(検索エンジン)
- Webサイトに訪れてもらう(検索エンジン以外)
- 訪問者を見込み顧客に変える(コンテンツ)
- 訪問者を見込み顧客に変える(ユーザビリティ)
- 訪問者を見込み顧客に変える(コンバージョンボタン)
- 訪問者を見込み顧客に変える(EFO)
1.ターゲットを理解する
1. ターゲット像を明確にする
まずはじめに、自社が狙いたいターゲットユーザを明確にします。ここが曖昧だと、この後のサイト設計やコンテンツ作成がブレてしまい、かけた労力が無駄になってしまいます。
Webだけでは完結しないので、他部門や他チームと協力しながらターゲット像を明確にしましょう。
2. ターゲットの抱える課題・ニーズを洗い出す
ターゲット像を明確にしたら、彼らが抱える課題やニーズを購買プロセスに沿って言語化します。営業・マーケティング施策を考える時に、ついつい「こんなことを伝えたい!」「こんな風に思ってもらいたい!」が先行しがちですが、あくまでも顧客視点から発想するようにしましょう。
3. 課題・ニーズに応えるコンテンツを考える
2で洗い出した課題・ニーズに応えるコンテンツを購買プロセスごとに洗い出します。
従来の営業に売り込みを受ける文化から、Webを使って自ら探し出す文化に移行している現在、カタログ型Webサイトを卒業し、顧客の購買プロセスや意志決定を支援するWebサイトに進化する必要があります。
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2.Webサイトに訪れてもらう(検索エンジン)
4. 見込み顧客が使う検索キーワードを洗い出す
一般的に「SEO」というと、購入に近い段階のキーワード(ex.「ホームページ制作 価格」)や検索ボリュームが多いキーワード(ex.「ホームページ制作」)に注目しがちですが、当然、顧客はそれ以外のキーワードでも検索を行っています。
検索行動のほとんどは検索者の「知りたい」というニーズが具現化したもの。顧客がどんなことを「知りたい」と思うのか。そして、その時にどんなキーワードで検索するのか、の順番で考えるようにしましょう。
5.上位表示を狙うキーワードを決める
4で洗い出したキーワードの中で自社サイトが上位表示されていないキーワードをチェックし、検索ボリューム・競合状況・対策のしやすさなどの観点から対策の優先順位を決めていきます。
- SEOチェキ! 無料で使えるSEOツール
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6. 各ページにユニークで適切なページタイトルを設定する
上位表示を狙うキーワードを意識しながら、Webサイト内の全ページそれぞれにユニークなタイトルを設定します。
検索結果画面での表示を考えるとタイトルの文字数は32文字以内が望ましいですが、ソーシャルメディアでの拡散を考える場合、多少長くても「読んでみよう!」と思われるタイトルであることが重要です。
- 記事タイトルのベストな文字数は? 8943記事のデータから探ってみた | Web担当者Forum
7. 各ページにユニークで適切なmeta descriptionを設定する
ページごとに、そのページを適確に表現する文章を用意し、meta descriptionに設定します。
検索結果画面に表示されることも多いので、ユーザがクリックしたくなる文章であることも心がけましょう。
8. URLにページと関連したキーワードを入れる
ページの内容やカテゴリを表すキーワードを含んだURLを設定します。
検索エンジンがページを認識しやすくなるだけでなく、ユーザがページの内容を理解するためにも役立ちます。
- URL最適化5つのSEOポイント | Web担当者Forum
9. ページ内の重要な要素をhxタグで強調する
本の見出しと同様に、ページ内の見出しタグはユーザや検索エンジンがコンテンツ内のどこが主要なポイントなのかを理解するのを助けてくれます。
10. 階層構造をわかりやすくする
ユーザがサイト内を回遊しやすくするためにも、検索エンジンがサイト内のコンテンツを理解しやすくするためにも、適切にカテゴリ分けされた、深すぎない階層構造を意識しましょう。
11. XMLサイトマップを設置する
XMLサイトマップ(sitemap.xml)は、検索エンジンにWebサイトにあるページを伝えるためのリストです。
通常のクロール処理では検出できない可能性のあるページを含む、全てのページを検索エンジンに伝えることができます。
12. 画像のファイル名とalt属性を適切に設定する
image01.jpegやpic02.pngではなく、画像の内容を表現するファイル名(ex.「content_sample.jpeg」)を設定し、alt属性には画像の内容を簡潔に説明するテキストを設定しましょう。
13. ユーザに向けて文章を書く
検索エンジンのためにキーワードを不自然に登場させた文章ではなく、あくまでもユーザを意識した読みやすい文章を心がけましょう。
14. 権威のあるサイトや関連性の高いサイトからリンクを獲得する
多くの人から支持されている権威のあるサイトや、自社サイトのテーマと関連のあるサイトからリンクを獲得することで検索エンジンからの評価が高まります。「自然にリンクを貼ってもらえる質の高いコンテンツを提供すること」が本質ですが、権威のあるサイトや関連性の高いサイトが好んでリンクしたくなるようなコンテンツ発信も意識しましょう。
15. ソーシャルリンク(ソーシャルシグナル)を獲得する
ソーシャルメディアの隆盛に伴い、ソーシャルメディアで言及された数(いいね!数やツイート数、はてブ数など)が検索エンジンの評価に影響を及ぼすようになっています。こちらも「自然と言及してもらえる質の高いコンテンツを提供すること」が本質ですが、ソーシャルメディア上で言及してもらいやすいコンテンツ発信を考えることも忘れないようにしましょう。
3.Webサイトに訪れてもらう(検索エンジン以外)
16. ソーシャルメディアで告知する
ブログ記事やセミナー、お客様事例など、見込み顧客に役立つコンテンツを作成した場合は、自社のソーシャルメディアアカウントで告知するようにしましょう。
17. ニュースレターで告知する
定期的に発行しているニュースレターがある場合は、漏れなく告知するようにしましょう。また、特定の顧客に関係のあるコンテンツであれば、営業担当者から私信で告知すると良いでしょう。
18. プレスリリースを打つ
独自の調査や分析レポートなどのコンテンツを作成した場合は、プレスリリースを配信することでメディアへの掲載・サイトへの流入が期待できます。
19. ソーシャルボタンを設置する
いいね!やツイートなどのソーシャルボタンを設置することで、ユーザにコンテンツを拡散してもらうことができます。
14で触れた通り、ユーザの間でどれぐらい言及されているかどうかが、検索エンジンの評価に影響を及ぼすようになっています。
4.訪問者を見込み顧客に変える(コンテンツ)
サイトに訪れたユーザにお問い合わせや資料請求、資料ダウンロードをしてもらうためには、見込み顧客に役立つコンテンツを提供する必要があります。
20. ブログで役立つ情報を発信する
インバウンド型の営業を実現するための集客・見込み顧客獲得施策として、ブログは最も重要なもののひとつです。
潜在顧客・見込み顧客の疑問に答えるコンテンツ(ハウトゥや事例研究、業界動向)を発信することで、自社を見つけてもらい、見込み顧客を獲得しましょう。
21. ダウンロードコンテンツを用意し、リード情報を獲得する
Webサイトやブログに集客したユーザのリード情報を獲得するために、ノウハウ集やチェックリスト、事例集などをダウンロードコンテンツとして用意します。
22. お客様事例を充実させ、信頼できる会社だと思ってもらう
第三者の意見として、製品やサービスについて語ってもらえるお客様事例は、BtoBサイトに必要不可欠なコンテンツです。
「自社と同じような課題を解決した経験はあるか?」「実績のある、任せられる会社か?」といった見込み顧客の疑問・不安に応えるようにしましょう。
23. 選ばれる理由を掲載し、自社の比較優位性を訴求する
BtoBに購買現場では、提案依賴先や発注先をほぼ必ず複数社の中で比較検討した上で選定します。選ばれる理由や特徴、比較表などのコンテンツを通じて、自社の優位性を訴求し、見込み顧客の購買プロセスを支援しましょう。
24. 何を提供する会社なのかを明らかにする
ユーザはそのページを読むかどうかを3秒以内に決めると言われています。貴社を知らないユーザがWebサイトに訪れた時に、提供するサービス内容やそのページで説明している内容が直感的に伝わるかチェックしましょう。
25.誰に向けたサービスなのかを明らかにする
自社が提供するサービスが誰に向けたものなのかを明記します。ユーザが「この製品・サービスはまさに自分に当てたものだ」と思うようなサイト・コンテンツを目指しましょう。
26. 顧客に提供する価値を明らかにする
自社の提供する製品・サービスを利用することによって、顧客が得られる価値を伝えます。
5.訪問者を見込み顧客に変える(ユーザビリティ)
27. ナビゲーションの項目名をわかりやすくする
グローバルナビやサイドナビの項目名にサービス名を使ってしまった場合、よほど有名なサービスでない限り、クリックしてもらえないでしょう。初めて訪れたユーザでもクリックした先がイメージできるような項目名を設定しましょう。
28.ナビゲーションの項目を適切な数に抑える
人間が一度に記憶できる要素の数は7±2(5~9)であると言われています。ナビゲーションの項目は適切な数に抑え、ユーザが選択を迷わないようにしましょう。
29. パンくずリストを表示する
ユーザが現在どこにいるのかが理解しやすいようにパンくずリストを用意しましょう。
30.飛ばし読みに対応したページ構成にする
ユーザの79%はWebページを飛ばし読みしていると言われています。見出しや箇条書き、段落を活用して、飛ばし読みしても意味がわかるようなサイト、ページ構成にしましょう。
31. フッターナビゲーションを用意する
グローバルナビやサイドナビだけでなく、ページをスクロールした後のフッターエリアにもナビゲーションを用意することで、ユーザの回遊性が高まります。
32. サイトマップを用意する
検索エンジン向けのXMLサイトマップだけでなく、ユーザが目的のページにたどり着きやすくするためにサイト内の階層を整理にしたサイトマップページを用意します。
33. 階層を深くしすぎない
目的のページまで3クリック以上必要なサイト構成では、ユーザが目的のコンテンツにたどり着く前に離脱する可能性が高まります。
34. 構成に一貫性を持たせる
ユーザがサイト内で迷わないように、デザイン(ロゴやリンクの色)やナビゲーションに一貫性を持たせましょう。
35. サイト内検索を導入する
何十ページもあるようなサイトや、型番ベースで製品を探すような場合、サイト内検索を導入することをおすすめします。
36. 次のステップを明確にする
ページを読んでもらった後は、関連するコンテンツを提示したり、お問い合わせや資料請求などのコンバージョンボタンを用意し、スムーズに次のページに誘導します。
37. 次のステップは複数提示する
例えば、ページ下部のコンバージョンボタンが「お問い合わせ」しかない場合、「資料請求」をしたいユーザや「見積もり依賴」をしたいユーザは躊躇してしまいます。
ユーザがニーズに合わせて、次のステップを選択できるように、複数の導線を提示しましょう。
6.訪問者を見込み顧客に変える(コンバージョンボタン)
「お問い合わせはこちら」「いますぐ資料請求」など、コンバージョンにつながるクリック(行動)を促すものはCall To Action(CTA)と呼ばれ、見込み顧客獲得の重要な要素です。
38. 目立つ位置にコンバージョンボタンを置く
ページ上部・ページ下部・サイドカラムと目立つ所にコンバージョンボタンを置きましょう。
39. コンバージョンボタン自体を目立たせる
色やレイアウトに配慮し、コンバージョンボタンを目立たせましょう。
弊社の運営するサイトでは、ボタンの色をグレーからオレンジに変更したところフォームへの遷移率が1.84%から2.56%まで上がりました。
40. クリッカブルだとわかるようにする
背景に同化して、クリックできると気づかれないアクションボタンにならないように気をつけましょう。
41. コンバージョンボタンに電話番号を記載する
相談内容や人によってはフォーム内のお問い合わせ内容を記載するよりも、電話で直接説明したい場合もあります。会社概要ページに飛ばなくてもすぐにお問い合わせができるように、電話番号を明記しておきましょう。
42. コンバージョンボタンにメリットを訴求する
漠然とした「資料請求はこちら」よりも、「社内SNS活用方法をまとめた資料をお送りします」とあった方が見込み顧客の興味を喚起できます。送付する資料やニュースレターの内容を事前に伝えるようにしましょう。
43. ページごとにコンバージョンボタンを最適化する
例えば、サポート情報ページでは「資料ダウンロード」よりも「お問い合わせ」が適切で、コラムページでは「見積依頼」よりも「ニュースレター登録」が適切です。
ページ内容とコンバージョンボタンの内容を合わせることで、よりスムーズに目的地まで誘導できます。
7.訪問者を見込み顧客に変える(EFO)
BtoCサイトほどEFO(Entry Form Optimizaton:エントリーフォーム最適化)が浸透していないBtoB企業のサイトでは、離脱率が90%を超えるフォームも少なくありません。
見込み顧客がスムーズにお問い合わせできるようにフォーム最適化を実施しましょう。
44. 何のためのフォームなのかを明記する
ユーザの不安を軽減するためにフォームの上部で「これは何のためのフォームなのか」がわかるようにしましょう。
45. 情報を入力するメリットを訴求する
リード情報を入力してもらうために、送付する資料のイメージ画像や目次、内容の一部を提示しましょう。
46. 入力項目は極力少なく
見込み顧客が情報を入力する手間を軽減するために必須項目はなるべく少なくし、必須項目以外は表示しないようにしましょう。
47. 不要なナビゲーションを少なくする
見込み顧客が集中して情報を入力できるようにグローバルメニューやサイドメニューは表示しないようにしましょう。
48. ボタンの文言は「押したらどうなるか」がわかるようにする
「確認」「送信」ではなく、「入力内容を確認する」や「この内容で送信する」のようにボタンを押すと起きることがイメージできる文言にしましょう。
49. 入力時の不安を取り除く
安心して情報を入力できるようにフォームが暗号化されていることが一目でわかる証明書シールを表示しましょう。
50. サンキューページでも手を抜かない
フォームの完了ページでは、「お問い合わせありがとうございました。」などのお礼のテキストだけでなく、お問い合わせ後の対応フローや万が一連絡が来なかった場合の連絡先を記載すると親切です。
また、ダウンロードコンテンツやソーシャルメディアアカウントを掲載するのも有効です。