Amazonが今日(米国時間9/3)の午後、モバイルのビデオサービスのためのバックエンドを提供しているElemental Technologiesを買収する、と発表した。
有料ニュースサイトThe Informationの最新記事によると、同社はキャッシュで5億ドルを払うことになるらしい。
今Amazonに問い合わせているが、価額等の確認はまだ得られていない。
この買収を計画したのは、Amazonの中でもとくに利益率の高いAmazon Web Services(AWS)部門だ。The Informationによると、ここはElementalの技術を利用して、そのクラウドインフラストラクチャサービス(IaaS)からモバイルのビデオ配信機能を(AWSのユーザであるデベロッパに)提供したいようだ。
Elementalは高速のビデオエンコーディングとトランスコーディングのソフトウェアにより、さまざまなスクリーンやデバイスに対するマルチスクリーンのコンテンツデリバリを可能にしている。オレゴン州ポートランドで9年前に創業した同社は、ABC、BBC、Comcast、Ericsson、ESPNなど多くの顧客を抱えている。
Crunchbaseによると、同社はこれまで、General Catalyst PartnersやVoyager Capital、Steamboat Ventures、Norwest Venture Partnersなどから計4400万ドルの資金を調達している。そのほか、オーストラリアの通信企業Telstra、ヨーロッパのペイテレビGiant Sky、そしてエンジェル投資家のグループOregon Angel FundやAlliance of Angelsも同社に投資している。
買収後もElementalの社名とCEO(Sam Blackman)はそのまま残る。Blackmanは、PixelworksのためのIC(集積回路)などを設計したことがある人物だ。
買収の完了は今年のQ4、と両社は言っている。
今回のElementalの5億ドルの買収は、Amazonの5大買収の仲間に入る。他の4つは:
・Zappo, 2009, 12億ドル
・Twitch, 2014, 9億7000万ドル
・Kiva Systems, 2012, 7億7500万ドル
・Quidsi, 2010, 5億4500万ドル