プロ用の3Dプリンタに価格破壊競争が始まる…Form 1のそっくりさんが1500ドル弱

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上の画像、Riverside Photocuringの3Dプリンタの写真を見て、目の良い方は何かに気がついただろう。デザインのほとんどすべて(リムーバブルなビルドプレートからかっこ良いボタンに至るまで)が、もろに、Formlabs Form 1へのオマージュなのだ。ではRiversideの3Dプリンタは機能性能共にForm 1と互角なのか。でもお値段は、Form 1の3299ドルに対してRiversideは1480ドルだ

正常な市場なら、価格が下がることは良いことだ。かつて20ドルしたTシャツは、大量自動化生産により、2ドルでいくらでもたくさん買えるようになった。しかしテクノロジの世界では、価格の低下は危険な場合がある。それは、低価格化によってそのテクノロジがコモディティになるのではなく、低品質の粗悪品になる場合だ。Form 1の3300ドルが高いとは言わないが、いずれにしても研究開発費も含めてそれが同社の値付けのぎりぎりの線であるはずだ。一方Riversideは、Form 1を真似ることによって研究開発費を節約でき、さらにどこかを切り詰めることによって、1500ドルを可能にしたはずだ。

たしかにRiversideには、おもしろい機能もいくつかある。最大の改良点は、樹脂容器の内壁にフィルムを貼ることによって、その寿命を数週間ではなく数か月に伸ばしたことだ。Form 1が使っているシリコンは、それほど丈夫ではない。しかし使ってるソフトウェアはオープンソースだし、ケースのデザインは奇妙に幼稚で模倣的だ。それは、今市場に氾濫している“安物の”Androidタブレットやノートブックが、健全な競争を破壊し、タブレット市場におけるAndroidの評判を汚(けが)したことと、似ている。

安価な製品によって3Dプリントの利用が広まることを、阻止したいわけではない。低価格製品専門のメーカーなら、Riversideのこの製品を見てそそられるだろう。ただし、機能性能、使い勝手、デザイン、ユーザサポートなど、すべての面で、一般的には由緒正しいメーカーによる高価格製品の方が上だ。Riversideはすばらしい製品かもしれないけど、 大衆価格のFDMプリンタをいろいろ使ってきた経験者として言えば、価格があるレベルより下になると、品質はガタ落ちとなる。

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Formlabsのような由緒正しいメーカーも、今後は値下げが可能になるだろうが、しかし今の半額以下にはならないだろう。Form 1+は一般消費者とプロの両方が使えるという点で、ユニークなプリンタだ。ソフトウェアとハードウェアがしっかりしているので、意外なほど使いやすい。数か月後にAmazonに登場するRiversideは、低価格以外の訴求ポイントがない。まだ実際に触ったことのない者の個人的主観として現時点で言えば、使ってみてがっかりする人の方が圧倒的に多いだろう。

〔余計な訳注: 本誌またはそれ以外からの、良質公正なハンズオン記事を期待しましょう。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

高品質な3DプリントができるFormlabsのForm 1がさらなる高品質へアップグレード

  

FormlabsForm 1が改良されてForm 1+になった(Form 2ではない–それならForm 1++と呼ばれるはず)。 この1+は、Form 1を高速化して、スタイルを良くし、制御系を改良してよりスムーズなプリントができるようにしたものだ。

この新型機はレーザーのパワーが従来機の4倍になり、検流計の精度を上げて内部のミラーの動きをより正確にした。プリントは、感光素材の層にレーザーを照射することによって行われる。その素材は光によって硬化し、液体の中からオブジェクトが現れてくる。これまでの一般的な3Dプリンタとは違う独特な方式で、精度も高く、フィラメントを析出する方法(RepRapやMakerbotsなど)に比べて、よりスムーズで結合性の良いプリントができる。

この新型プリンタは1年の保証がつき、2年前のForm 1のローンチ以降、初めてのアップグレードだ。最初のモデルは本誌の上で1年前にレビューした〔上の最初のパラグラフに日本語訳のリンクあり〕。

今Form 1を持ってる人は749ドルでアップグレードできる。新たに買うと3299ドルだ。すでに発売しているので、早速レビューしたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))
 


Kickstarterから巣立った高精細3DプリンタForm 1のFormlabsがシリーズAで$19Mを獲得

Formlabsは、MIT Media Lab(MITのメディアラボ)からスピンアウトして、高精細な3DプリンタForm 1を作っているスタートアップだ。同社は最初、Kickstarterで300万ドル近い資金を集めたが、このほどシリーズAとして1900万ドルを調達した。その投資ラウンドの幹事会社はDFJ Growth、これにPitango Venture CapitalInnovation Endeavors、および、これまで同社に投資していた多くのエンジェル投資家たちも再び投資に参加した。

この投資はFormlabsに、ビジネスを構築していくための大きな力を与える。数か月前には、ライバルのデスクトップ3DプリンタメーカーMakerbotが業務用3DプリンタのStratasysに、4億300万ドルで買収された。Makerbotは今では、Stratasysの子会社として操業している。

2011年に創業されたFormlabsは、今回の資金を研究開発の拡大、グローバルなカスタマサービスの充実、および新しいプリント素材の開発に充てたい、としている。ソフトウェア開発も、重要だ。同社は今日(米国時間10/24)、同社の3Dモデリング/3DプリントソフトウェアPreFormのバージョン1.0を近くローンチしたい、と述べた。

製造施設の拡張も行う。今同社は、マサチュセッツ州Somervilleにある11000平方フィートの建物への引越しを進めている。

Formlabsは最初、180万ドルのシード資金を獲得し、それによって作ったプロトタイプをKickstarterで公開して製造可能なだけの資金を集めた。それから1年後に同社は、Kickstarter上の世界中の支援者たちに900台あまりのプリンタを出荷し、支援者全員への約束を果たしつつある。

今3Dプリントへの関心はますます高まっており、各社がさまざまな観点および価格設定により、3Dプリンタの製品化に取り組んでいる。新規参入者の多くがプロトタイプをクラウドファンディングサイトに持ち込み、安価なデスクトップ3Dプリンタや、消費者向けのシンプルな製品を世に問おうとしている。

しかし少なくとも現時点では、Formlabsあくまでもハイエンドをねらい、価格もMakerbotのReplicatorの2199ドルより高い3299ドルだ。デスクトップ3Dプリンタとしては確かに高価だが、プリントの精細度は群を抜いて高い。

Form 1はレジンにレーザー光線を当てることによって硬化させる、という、いわゆるphotopolymerization(光重合)と呼ばれる方法で3Dプリントを行う。したがってプリントの精度が高く、物の細部を再現できる。

Formlabsのこの方法は安くはないが、業務用3Dプリンタ並の精度を一般向けの低価格機で得たい、という需要はこれからますます高まるだろう。いずれ、今の低精度の低価格3Dプリンタは、過去のものになってしまうかもしれない。

同社は、低価格機市場について、次のように言っている: “弊社はForm 1を最良のデスクトップ3Dプリンタとすることに、今後も力を入れていきたい。今はそのことで手一杯だが、しかし、将来のそのほかの可能性を今から排除するつもりもない”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


3Dプリンタはここまで来た―Form Labsのステレオリソグラフィー方式のハイエンドマシンForm 1をテスト

先週、私はForm LabsのForm 1 3Dプリンターをテストする機会に恵まれた。これは3Dプリンターの進む方向をはっきり示す未来的プロダクトだった。一言でいえばForm 1は今まで私が見た中でももっとも使いやすくもっとも高性能のプリンタだ。もちろん改良の余地はあるが、評判どおりの(そして高価格に見合う)性能といってよいだろう。

Form 1はステレオリソグラフィー方式〔Form 1はこの図とは上下が逆のメカニズム〕の3Dプリンタだ。この点は非常に重要だ。われわれに馴染みがある3DプリンタはMakerbotのような細い素材フィラメントをノズルから押し出して対象を整形する方式だ。これに対してForm 1は金属プラットフォームを感光性レジンの液体素材に浸し、表面をレーザー光でスキャンすることによって液体を固化させて整形する。一層が固化すると金属プラットフォームをその分だけ上昇させ次の層を固化させる。こうしてレジンの層を重ねていくわけだ。Makerbotとは逆にForm 1の出力物は上から下に成層されていく。

Form 1の出力物はインジェクション・モールドで作られたように見える。各レイヤーの厚さは25μm(0.025mm)と極めて薄いので表面は滑らかでエッジは鋭い。素材は市販のオモチャなどに使われるぐらいの強さがある。

しかしForm 1はオモチャの製造機ではない。実験室レベルの精度を持つ極めて強力なマシンだ。まだ開発途上なので操作やメンテナンスではときおり不具合に遭遇する可能性がある。使いこなせるのはおそらく16歳以上だろう。

オブジェクトの出力のためにはまずPreFormというアプリを使ってSTLフォーマットのファイルをForm 1に転送する必要がある。このプログラムは現在はWindows版のみだが、OS X版が開発中だという。

高精細度で出力すれば時間はそれだけ長くかかる。下の写真の右側の高さ5センチぐらいの透明なチェスの駒(ルーク)を出力するのに6時間かかった。インドの天女、アプサラの像の場合は4時間20分だった。さいわいこのプリンタはほとんど無音で作動する。精細度を落とせば出力時間は大幅に短縮される。

ここで強調しておきたいのは、この写真の出力オブジェクトは文字通りマシンから取り出したままだという点だ。オブジェククトを位置決めするための小さなサポートが接続されていた跡もそのままに残してある。この突起は簡単に折り取ることができる。

感光性レジンは1壜1リットルあたり149ドルで、現在は透明のみ入手可能だ。Form Labはオブジェクト出力後に加熱して中身を溶かし、プラスチックなどの射出成形に使えるモールドを出力できるようにしようと実験を重ねている。

3299ドルというForm 1の価格は安いとはいえない。しかし個人に手が届かないほど高いわけではない。Makerbot Replicator 2は2200ドルくらいだ。用いられているテクノロジーと成果物の精度を考えると当然予想される程度の価格差といってよいだろう。

いくつかスペックを確認しておくと、出力物の高さは余裕があるが幅は狭い。最大サイズは4.9 x 4.9 x 6.5インチ(12.5 x 12.5 x 16.5 cm)だ。Makerbotは 11.2 x 6.0 x 6.1(28.5 x 15.2 x 15.5 cm)だ。これより大きいサイズのオブジェクトが必要な場合は分割出力して後で組立ないし接着することになる。

第2に、Form 1では出力の際にオブジェクトを正確な位置に固定するための多数の支柱が必要になる点に注意が必要だ。下の写真で分かるように、elow,these prints of 私の胸像の表面には小さな突起が多数見られる。この支柱は簡単に折り取り、切り取ることができる。そのため若干の仕上げ工程が必要になる。

最後に、成果物は出力が終了してからさらに10分程度イソプロピル・アルコールに浸す養生が必要だ。これはさしたる手間ではないが、熱を発する装置の近くに大量のイソプロピル・アルコールを置いておくことには(特に学校などでは)やや不安を感じるかもしれない。

3Dプリント・テクノロジーはまだまったくの発生期にある。Form 1はステレオリソグラフィー・テクノロジーを採用することでこれまでのホビー的なマシンから3Dプリンティングを大きく前進させた。Form1はすぐに産業用3Dプリンタに取って代わるわけではないが、Shapewaysのような出力サービスに迫る品質の出力を得られる。

私は3Dプリンティングにかなり経験を積んでいるが、Form 1は圧倒的に優れたマシンであり、プリンター性能、レジン素材、それらの価格などを総合的に考慮して投資に見合う価値があることは保証できる。大量のイソプロピル・アルコールを必要とする点に監督者の注意が必要だが、教育目的での利用にも理想的だろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+