誰でも3ステップでWebページが作れる「OnePage」がリリース、「Wovn.io」や「formrun」との連携も

イベントの開催、新サービスの発表、セミナーの参加者募集などのためにWebページを作成したいが、時間もないし予算も限られている。そんな時に利用できるのが、ベーシックが5月29日に発表した新サービスの「OnePage(ワンページ)」だ。

OnePageの利用に必要なのは3ステップだけ。ページの新規追加ボタンを押し、「セミナー募集」などのWebページの利用シーンを選択する。あとは、その利用シーンごとに用意された全20種のデザインの中から好みのものを選択するだけでいい。ユーザーがHTMLやCSSを理解している必要はないし、サーバーも不要だ。

Webページのデザインには、ユーザーが選択した利用シーンに沿って画像や文章がプリセットされている。画像やテキストをWebブラウザ上で変更すればオリジナルのWebページが完成するので、短時間でページを公開することが可能だ。

「(Wixなどの)競合サービスと比べたOnePageの利点は、ユーザーが迷わないように、画像や文章を含めたWebページのデザインが用意されている点だ」とOnePageプロダクトオーナーの福田ひとみ氏は話す。もちろん、あらかじめフォーマットが決められているので、デザインの自由度は低くなる。自分でCSSをいじってWebページを作りたいという人には不向きなサービスだろう。

でも今の時代、 HTML/CSSの知識をまったく持ち合わせていない人が個人イベントの集客のためにWebページを作ったり、個人事業主がセルフブランディングのために限られた予算の中でWebページを作ったりするケースはある。そのような人向けの、必要十分な機能を備えたWebページ制作ツールがOnePageだと言える。

実際に僕もデモページを見せてもらったけれど、大抵のことはOnePageで実現できそうだ。「WOVN.io」でページの自動多言語化もできるし、ベーシックが2017年12月に買収した簡易CRM付きフォームの「formrun」も簡単に埋め込むこともできる。モバイルにも自動で対応し、簡易なアクセス解析ツールも付いている。Webページはあくまで、その奥につながるサービスやプロダクトに通じる玄関であり、ページを“公開する”ことこそが最も重要であるときもある。OnePageはその公開までにある障害を取り除いてくれるサービスだ。

OnePageは1アカウントにつき3ページ、総PV数が5万ビューまでといった制限が設けられた無料版を本日公開。2018年夏には、独自ドメインでの運用も可能な有料版のリリースを予定している。

簡易CRM付きフォーム作成サービス「formrun」に動画やスライドの埋め込みの新機能

formrun(フォームラン)」は、ノンプログラマーでも簡単にフォーム作成ができるサービスだ。formrunを提供するmixtapeは8月9日、同サービスにYouTube動画などのリッチコンテンツを埋め込みできる新機能を発表した。

formrunのフォームには、HTMLに数行のスクリプトコードを入れるだけでWebサイトに設置できるタイプと、フォームごとに個別のURL(『https://form.run/@』以下をユーザーが設定)を与えるタイプの2種類がある。

formrunには、イベント参加フォームや資料請求フォームなど個別のユースケースごとの雛形が用意されている。背景デザインなどもサービス上で選択可能だ。

また、フォーム作成の機能だけでなく、そこから得た顧客情報をチーム全体で管理できるライトなCRM機能も備えている。これもformrunの特徴の1つだ。

formrunの詳しい内容については、前回の記事も参考にしていただきたい。

formrunのCRM機能

これまでにformrunが獲得したユーザー数は約2000社だ。

mixtape共同創業者の堀辺憲氏によれば、「当初はスタートアップに使ってもらうことを想定していたが、リリースしてみると、教育や小売りなど、必ずしも社内にエンジニアを持たない会社に利用されることが多かった」という。

今回formrunに追加された新機能では、YouTube、Google Maps、Slideshareなど約500種類のWebサービスが提供するコンテンツをフォームに追加できるようになった。イベントの参加フォームに会場までの地図を埋め込んだり、前回のイベントの様子を撮影した動画を埋め込むことができる。

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堀辺氏はTechCrunch Japanの取材に対し、「formrunのグローバル展開を見据えて、日本ではあまり使われていないサービスにも対応するようにした。今後は単なるフォーム作成ツールとしてではなく、その先の顧客管理機能を踏まえたカスタマーサポート・ツールとしてブランドを確立していきたい」と語った。