Googleが今日(米国時間3/9)ひそかに、常時無料プランと、同社のCloud Platformのトライアル(試用)プログラムの改良バージョンをローンチした。
常時無料プランは今や小さなアプリケーションをGoogleのクラウドで動かすに十分なパワーを持ち、拡張された無料トライアルプログラムとは別に提供される(このへんがちょっとややこしいが)。拡張された無料トライアルの方は、ユーザーに12か月300ドルのクレジットを与えるが、拡張される前は300ドルを60日以内に使うことになっていた。
一方無料プランの方は、Googleの広告の中にはなく、小さなインスタンス(f1-microインスタンス)をCompute Engine, Cloud Pub/Sub, Google Cloud Storage, およびCloud Functionsで使える。合計で常時無料プランに含まれるサービスは15となる。
中でもいちばん重要なアップデートは、Compute Engineのインスタンスと、無料のCloud Storage 5GBだろう。両者は、多くのクラウドアプリケーションの中核だから。この常時無料プランの詳細仕様はここにある。
ただしこの無料プランが提供されるのは、us-east1, us-west1, us-central1の3リージョンのみだ。
これはもちろん、GoogleのAWS対抗策の強化だ。AWSの12か月トライアル以外の常時無料プランには仮想マシンが含まれない(仮想マシンは12か月のみ)。でもAWSも近いうちに、無料版に関してGoogleと横並びするだろう。
無料使用の拡大は、多くの人にGoogleのプラットホームに慣れ親しんでもらうためだが、とりわけデベロッパーは、自分のホビープロジェクトを動かしていたプラットホームを仕事用・会社用にも使いがち(あるいは推薦しがち)だ。また新人のデベロッパーは、クラウド初体験としてAWSを選びがちだ。Googleのこれまでの60日300ドルのクレジットは、彼らに十分な初体験期間を与えなかっただろう。