普通のパソコンを使って効率よくBitcoinを採堀することはほぼ不可能だ。そこで、その目的に特化されたパソコンとは似ても似つかぬ姿のBitcoin採掘マシンが登場した。Cryonic Bitcoin FrostBitマシンは、PCとは名ばかりで、液体窒素生成装置と特殊ASICチップを内蔵し、その値札にはウィンクルボス兄弟でさえ二の足を踏むだろう。
「液体窒素生成装置内蔵の消費者向け ‘PC’ はこれが初めてだ。われわれはヘリウム圧縮技術を用いて凝縮器を超冷却し、気体窒素を液化する。消費者製品でこれにわずかでも似ているものはない」とCryoniks, Inc.のCEO、Fahad Koumaihaは語った。「人体冷凍温度を維持することによって、カスタム設計したASICプロセッサーで超電導を実現できた。速度を大幅に上げただけでなく、消費電力も1台あたり2800W程度に下げた。現在市場にあるどの製品よりも著しく低い」
このPCはピーク時に2800W消費するが ― 平均的PCは悪い日で200W ― 1秒間に1000GH(ギガハッシュ)実行する。ちなみに、高速グラフィックカード付きの強力なPCが約100GH/Sで、私の経験では自分のPCで50 GH/S以上を記録したことがない。
このとんでもないマシンにいくら払うのか?正味1万5000ドル。残念ながらBitcoinでは払えない。
これが本当にペイするのかって? たぶん。ただしすぐではない。BTCファンの中には、1万ドルのBTCは遠からず出てくる信じる向きもあり、もしそうなればこのマシンの潜在能力はコストを上回る。この怪物の出荷は7月の予定なので、本気で採掘する人には一見の価値があるかもしれない。その他の人? 自前の低いGH/Sで満足すること。これはどこかの液体窒素冷却による人体冷凍の世界であり、われわれはそこを訪れているだけだ。
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(翻訳:Nob Takahashi)