大麻業界に特化したデジタルマーケティング企業のFylloは、州や自治体の大麻規制へのサブスクリプションベースでのアクセスを提供するウェブサイトのCannaRegsを買収した。Fylloの創設者でCEOのChad Bronstein(チャド・ブロンスタイン)氏によると、同社は現金と株式を合わせて1000万ドル(約11億円)を支払ったという。
ブロンスタイン氏は以前、デジタルマーケティング会社のAmobeeでチーフ・レベニュー・オフィサーを務めていたことがあり、特に大麻製品の広告では規制やコンプライアンスに関する「独特の技術的課題」が存在するため、両社の協力は「非常に補完的だ」と語っている。
同氏の最終的な目標は、Fylloが「サービスとしてのコンプライアンス」を提供し、ブランドや出版社が自社の大麻広告を現地の法律に準拠させるのを支援することだ。続けて「FylloがCannaRegsの150以上の顧客(主に法律事務所、不動産業者、大麻業者)をサポートし続け、プラットフォームをより自動化するために努力していく」と述べた。
さらに、CannaRegsの創設者でCEOのAmanda Ostrowitz(アマンダ・オストロビッツ)氏は、Fylloの最高戦略責任者となり、またCannaRegsの30人の従業員はデンバーのオフィスで引き続き働く。これにより、Fylloの社員数は約70人になる。
「短い期間のうちに、Fylloは出版社や大麻関連企業が安全でコンプライアンスを遵守する創造的なキャンペーンを構築するための、不可欠なプラットフォームとして誕生した」とオストロビッツ氏は声明で述べた。「Fylloとの提携によりCannaRegsは業界全体を変革し、素晴らしいブランドを構築するチャンスを得た。既存の顧客に同品質のデータを提供し、またそのデータをFylloのプラットフォームに組み込むことで、ビジネスの成長を目指す大麻ブランドのワンストップショップ(あらゆるツールを提供する拠点)になることを楽しみにしている」。
シカゴに拠点を置くFylloは2019年に1800万ドル(20億円)の資金を調達している。
【Japan編集部注】日本国内では大麻取締法により、大麻取扱者以外の大麻の生産、流通、所持、研究のための使用は禁じられている。また、大麻から製造された医薬品も使用できない。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)