リキッドバイオプシーのFreenome、アンドリーセン・ホロウィッツから6500万ドル調達

2017-03-02-freenome

Freenomeは創業以來2年のスタートアップで、バイオプシーという血液サンプルのDNA解析によるガンの早期発見を目指している。このほど同社は巨額のシリーズAラウンドを成功させた。Andreessen Horowitzをリーダーとするベンチャー・キャピタルのグループが6500万ドルを投資した。このグループは昨年6月に550万ドルの シード資金を投じている

Andreessen Horowitz以外の投資家はGV、Polaris Partners、Innovation Endeavors、Spectrum 28、Asset Management Ventures、Charles River Ventures、AME Cloud Ventures、Allen and Companyに加えて、さらに最初期からの支援者であるData Collective、Founders Fundだ。

ラウンドAの金額はFreenomeのビジネスが直面する可能性と同時に激しい競争を物語っている。最近、大学や研究機関からリキッドバイオプシーのスタートアップが数多く現れた。こうした会社は患者の組織を採取するのではなく、血液のDNA解析でガンを発見しようとしている。しかしこうした検査は、まだガンの部位、脅威の程度、治療に対する反応などを正確に指摘することができない。

研究者は努力しているし、膨大な資金注ぎぎ込まれているにもかかわらず、リキッドバイオプシーのスタートアップはこうした問題に直面している。

カリフォルニア州Redwood Shoresの創立以來4年になるGuardant Healthではリキッドバイオプシーによる非侵襲的遺伝子解析によるガンの検査に小さい試験管2本分の血液しか必要としない。このGuardant HealthはOribMed Advisors、Khosla Ventures、Sequoia Capitaなどの投資家からこれまでに1億9000万ドルの資金を得ている。

これも創立4年になるカリフォルニア州ベニスのGrailもガンの早期スクリーニングを目的とするスタートアップで、DNA解析の大手、Illuminaからのスピンアウトだ。こちらは17億ドルを調達しようとしているという。この資金はは大規模な臨床試験をスタートするために用いられるらしい(同社は昨年1月にシリーズAのラウンドでIllumina、Microsoftの共同ファウンダー、ビル・ゲイツ、Amazonのファウンダー、ジェフ・ベゾス、それにGVから1億ドルを調達している)。

Freenomeの共同ファウンダー、CEOのGabe Otteは昨年TechCrunchが取材した際に、「われわれわれのテクノロジーは〔ライバルに比べて〕さらに正確な答えを出せる点が大きな違いだ。このテクノロジーは生化学的に〔ライバルとは〕別の部分に着目している。ガンがあるかないかだけでなく、良性か悪性か、どの部位にあるのかについても答えようとしている。つまりガンに関係することが知られている特定の遺伝子の変異だけでなく〔血液中に漂う〕あらゆる遺伝子を担うサンプルを解析する」と述べた。

われわれが取材したとき、 Otteは「Freenomeの検査は数百の例で有効性が確認されている。ただし1億ドルのベンチャー資金を導入するのはテクノロジーが疑問の余地なく証明されてからだ」と述べた。

今回のラウンドAをみれば、Freenomeはテクノロジーの成果に自信を得たようだ。実際、社員25人の小さい会社はであるものの、数千件に上る血液生検を実施し、前立腺ガン、乳ガン、結腸ガン、肺ガンという4分野に関して現行のスクリーニングより優れた結果を得たという。

今後Freenomeは医療としての実用化を目指して大規模なテストに入る。研究のパートナー25組織にはカリフォルニア大学サンディエゴ校、サンフランシスコ校などが含まれる。【略】

Otteによれば、Freenomeは向こう1年間に自社内および提携研究機関で最大1万件の血液生検を実施する予定だという。順調に進めば、その後規制当局に承認を求める手はずとなる。Freenomeではこのテクノロジーがライバルに先んじて、病院に導入される最初のリキッドバイオプシーとなることを期待している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

生体サンプルによらず血液でリアルタイムにがんを検査するGuardant Healthが$50Mの新資金を獲得

バイオプシー(biopsy)をせずに血液でがんを検査するテスト方法Guardant360を提供しているGuardant Healthが今日(米国時間2/3)、シリーズCで5000万ドルを調達したことを発表した。これで同社の資金調達総額は9000万ドルになる。今回のラウンドはLightspeed Venture Partnersが仕切り、Formation 8と、これまでの投資家Khosla VenturesSequoia Capitalが参加した。

同社が血液によるがん検査を初めて商業化し、Guardant360を立ち上げたのは約1年前だ。それはバイオプシーによらず、同社独自のDNA配列を利用することによって、同社によれば、がん細胞内の遺伝子の変異が医師にとってよく分かるようになる。

これまで医師たちは、バイオプシーを採ってラボに送り、検査させていたが、それは結果が出るまでに時間がかかっていた。しかもがん細胞は変異して従来の治療が効かなくなることがあるが、医師が、ある治療法が実際に有効かどうかを事前に知ることは難しい。Guardant360は、血流の中に入り込んだ腫瘍片のDNAを取り出し、その腫瘍のゲノムを配列して、それにマッチする正しい治療法を見つける。

Guardant360は、バイオプシーの代わりに血液を使ってリアルタイムで、乳、肺、皮膚、および前立腺のがんを検査する初めての商用製品だ。

世界のがん検出市場は、利益性も高い。その売上規模は2020年に1690億ドル近くになる、と予想されている。IlluminaやSequenom、Foundation Medicineなども、同様の、血液によるがん検査の開発を計画中であると言っている。Guardant Healthによれば、腫瘍学者/専門医の中でハイテクによるソリューションを利用している者はわずか30%だそうだ。

同社は今回の資金を、会社の成長と、医師たちに対する同社製品の普及活動に充てていきたい、としている。Guardant HealthのCEO Helmy Eltoukhyは、“この新たな資金により事業の規模を拡大して、バイオプシーフリーの血液検査に対する大きな需要に応え、医師たちが患者にとって効果の高い治療法を見つけるお手伝いをしたい”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))