仮想ニュースキャスターを使ってテレビ風ニュース配信を行うGuide、100万ドルの資金を調達

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マイアミのスタートアップであるGuideが、Sapient、The Knight Foundation、および俳優のOmar Eppsなどから100万ドルの資金を調達したと発表した。また同時に、次世代のオンラインニュース配信を担うプロダクトのアルファ版のリリースも行なった。これは音声合成(text-to-speech)技術とニュースないしブログフィードを合体させたもので、利用者各自に向けてカスタマイズしたパーソナル・ビデオニュースを作成するものだ。

Guideでは仮想アンカー(ニュースキャスター)にお気に入りサイトからのニュースフィードを読み上げさせる。音声読上げなので、何か別のことをしながらでもニュースを聞くことができるわけだ。まるでSF映画から抜き出してきたような世界だ。人間風でありながら、あくまでもコンピュータであることがわかる音声でニュースを読み上げ、聞く側はいつでも好みに応じて読み上げ者の姿形を切り替えることができる。Guideとしては、仮想ニュースキャスターを登場させることで、ニュースを読み上げるという実用的な目的のみではなく、感情面での結びつきも持ってもらおうとしているわけだ。またこれはマネタイズのためでもあるようだ。すなわち外部のスポンサーによる仮想キャスターを使ったり、あるいは利用者が気に入りそうなタイプを、アプリケーション内で販売するということも考えられる。

必要なニュースを勝手に集めてきてもらうというのはFlipboardなど、多くのサービスで行なっていることだ。Guideは集めたニュースを配信する際の仕組みにもパーソナライズの仕組みをもたらしたわけだ。ビデオをみてもらえばおわかりのように、用意されている仮想キャスターはいまのところは少々不気味な感じのものが多い。GuideのCEO兼共同ファウンダーであるFreddie Laker曰く、現在用意しているのはほとんどが一時的なもので、現在新しいアバターを用意しているところなのだそうだ。

「私たちのプロダクトがどのような形で受け入れられるのかを確認している段階なのです」とLakerは述べている。「テストに参加してくれている人の5人に1人が、人間型アバター(仮想ニュースキャスター)がいまひとつであると感じているようです。しかしそうした人もロボット、動物、ないしはアニメキャラクターのアバターについては興味深く感じてくれているようです」とのこと。また「最初はアバターの技術面にばかり注目が集まるのですが、次第にトータルな実用性に注目が集まるようです」とも述べている。2、3年のうちに、Guideをテレビのような自然な媒体として受け入れてもらえるようにしたいというのが望みであるそうだ。

Guideは現在プライベートアルファで公開されており、3月頭にはパブリックベータでの公開を予定している。一般公開までの間は、埋め込んだビデオを見てどのようなものであるのかを見て頂くこととなる。公開しているアバターは、どのようなタイプが人気を集めるのかを確認する目的もあって、今のところはすべて無料で低居す荒れている。最終的には外部ブランドや広告主からのアバターを提供し、ニュースルームやキャスターに広告およびマネタイズの役割も担わせたい考えだ。

ところで、将来のニュースというのは、やはりこうした仮想人格がフィードを読み上げて提供するという形になっていくのだろうか。CNNなどの既存メディアが勢いを失い、BuzzFeedやHuffington Post、ないしはオンラインニュースのアグリゲーションサービスが人気を集めている現状を見ると、確かにそうしたこともあり得るのかもしれない。ニュースを生み出す仕組みというのは大きな変革期を迎えつつあるようだ。しかしそれでも消費者たちは旧来のテレビニュースのような形で、ニュースを消費して行きたいと考えているのだろうか。旧来の仕組みを現在のテクノロジーで再現しようとしているのがGuideのやり方だと見ることもできる。こうしたやり方が人気を集めるのかどうか、注目に値するところだ。

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(翻訳:Maeda, H)