AI搭載フィンテックソフトウェアのHighRadiusが約340億円調達、評価額を3倍の約3400億円に

AI(人工知能)を搭載したフィンテックソフトウェアを開発しているHighRadiusは米国時間3月30日、D1 CapitalとTiger Globalが主導するシリーズCの資金調達ラウンドで3億ドル(約340億円)を調達したと発表した。

このラウンドにより、ヒューストンに拠点を置くHighRadiusの評価額は31億ドル(約3400億円)となり、2020年1月の1億2500万ドル(約140億円)のシリーズBの時点での評価額となる「10億ドル(約1110億円)以上」の3倍となった。また今回の資金調達により、HighRadiusは4億7500万ドル(約520億円)の資金を調達した。

今回のラウンドには既存投資家のICONIQ GrowthとSusquehanna Growth Equityが参加し、Snowflakeの会長兼CEOであるFrank Slootman(フランク・スロートマン)氏、SnowflakeのCFOであるMichael Scarpelli(マイケル・スカルペリ)氏、Procore TechnologiesのCEOであるTooey Courtemanche(テーリー・コーテマンチ)氏、Airtableの共同創業者兼CEOであるHowie Liu(ハウィー・リー)氏など、注目を集めるCEOたちも参加した。

HighRadiusは今回調達した資金を 「製品イノベーションの促進とグローバルな市場開拓の拡大」 に活用するとしている。

2020年初頭の時点で、HighRadiusは400社以上の顧客を抱えており、その中にはWalmart(ウォルマート)、Nike(ナイキ)、Procter & GambleなどのForbes Global 2000企業のうち200社以上が含まれており、年間1兆ドル(約110兆円)以上の取引を処理していると主張している。

現在、HighRadiusのOrder-to-CashおよびTreasury Managementのプラットフォームは、Forbes Global 2000の200社以上を含む600社以上のクライアントの運転資金の最適化を支援している。

2006年に設立されたHighRadiusは、厳密には文字どおりの意味での「スタートアップ」ではないかもしれない。しかし、同社が外部資本を導入したのはここ数年に限られている。

HighRadiusは自らを「クレジット、現金申請、EIPP、回収、控除、支払いなどの統合された債権のためのSaaSプロバイダー」と表現している。つまり、AIや機械学習によるさまざまな機能でルーティングされた債権や支払いのプロセス(例えば、請求書の支払日の予測など)を自動化することを目的としたプラットフォームだ。そのホワイトラベル(再販可能)なソフトウェアは、パートナーの提供するサービスに統合されています。

Tiger Global ManagementのパートナーであるJohn Curtius(ジョン・クルティウス)氏は、HighRadiusは 「CFOのOfficeともいえる次の大きなソフトウェア市場を定義する最初の段階にある」 と述べている。

カテゴリー:フィンテック
タグ:HighRadius資金調達

画像クレジット:Cattallina Shutterstock

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:塚本直樹 / Twitter