米上院、国境警察官によるパスワードの要求を禁止する法案を提出へ

6208920458_5158bfb56b_b-e1487622961342

プライバシー擁護派は米国国境でのデジタル詮策を強化する提案に不満を抱いているが、問題は上院で取り上げられることになりそうだ。

オレゴン州選出ロン・ワイデン上院議員は、ジョン・ケリー国土安全保障省長官宛の書簡で、米国税関国境警察官が抑留者の所有するロックされた端末のパスワードを取得しているという報告について説明責任を追求した。ワイデン氏は憲法修正第4条に基づき、その行為は超法規的で相当の理由を欠いておりこのような捜査には令状が必要であるとして一蹴した。

「法執行機関がソーシャルメディア企業やメールプロバイダーからデータを取得する方法については確固たる法的規定がある」とワイデンは書いている。「政府がサービス提供者にユーザーデータの提出を求めるには捜査令状その他の裁判所命令が必要だ」。

国境警察官がログイン情報を直接要求することは、この牽制制度を回避し米国民の権利を侵害するものだとワイデンは指摘する。プライバシーの懸念に加えこうした侵略的政策は海外出張を抑止する恐れもあり、国境での大がかりな「デジタル捜査網」は米国税関国境警備局の本分を逸脱している。

ワイデン議員が提出を予定している法案は、国境警察官がいかなる端末を検査する場合にも令状を必須とすることに加え、法執行機関が旅行者に対してソーシャルメディアの個人情報を提出するよう圧力をかけることを禁止している。同書簡は国家安全保障局に対し、国境でロックされた端末をアクセスしたり、ソーシャルメティアのパスワードを要求した全事例を報告することも要求している。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook