Internet Explorer 6は、まだ世の中に生き残っている。しかしいよいよ最期の時が迫っているようだ。実際のところ、未だにIE6に苦しめられているウェブ開発者も多いが、しかしNet Applicationsの最新データによれば、全世界での市場シェアは5%未満に低下している。
これによってある程度はサポートの手間を減らすことにも繋がり、Microsoft自身も喜ばしく感じているかもしれない。と、いうのも先月の数値を見ると、他のブラウザの市場シェアが伸びていない中で、全バージョンのInternet Explorerをあわせたシェアが57.79%となっているそうなのだ。これは今年に入って最大のシェアとなる。
但し、IEのシェアを引っ張っているのは、Net Applicationのデータでも21.39%を占めるIE 8となっている。ダウンロード数でも全ファミリー中、IE 8が最も多くなっている様子。これはWindwos XPではIE 8以降にアップグレードすることはできないという事実によるものだ。XPもしばらくは使い続けられるだろうから、今しばらくはこの状況が続くこととなろう。
そのような状況の中、Windows 7および8用には、まもなくIE 11が登場してくる。もちろんIEファミリー内ベストの機能を搭載して出てくることになるだろうが、しかしIE 8などの旧ブラウザによるレガシー問題は続くことになる。旧ブラウザは独自仕様に依存している部分もあるし、またMicrosoftが旧システムで利用できる新しいブラウザを用意せずに放置してしまうということも問題の原因だ。
確かにIE8や9では、HTML5の機能に対応しているところも多少はある。IE6ではドラッグ&ドロップや@font-faceに対応しているだけで、その他のHTML5機能を使うことができなかったことに比べれば、かなりの進歩と見ることもできる。
IE6のシェアが5%未満になったことにより、いよいよウェブ開発者としてもIE6を切り捨てることが可能になってきたのかもしれない。しかしIE6問題が片付いても、IE8でやはり同様のレガシー問題を抱えることとなりそうだ。アップデートパスもなく、いまさら最新の言語仕様に対応する予定もないブラウザが、またしても開発者を苦しめることとなる。
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(翻訳:Maeda, H)