アプリの価値をユーザ一人一人が決められる収益化の仕組み; IronSourceのKudosKits

IsraeliのIronSourceが、デベロッパがユーザにお金やそのほかの支援を求めるための、新しい方法を見つけた。

同社のデザイン部門のトップDan Greenbergが、そのKudosKitという製品について説明してくれた。それは、iOSの天気予報アプリgood weatherで実験をすることによって、有効性のある技術へ磨かれていった(good weatherはFried Cookieの作だが販売をIronSourceが行い、その後IronSourceはFried Cookieを買収した)。

Greenbergは曰く、“デベロッパたちはみんな、自分の仕事からお金を得ることに苦労している。既存の収益化方式、たとえばアプリ内購入などは、ソフトウェア開発以外の難しい要素がいろいろあるから、デベロッパにはとても歯が立たない”。

KudosKitでは、ユーザがアプリにお金を払ったり、アプリ内でコンテンツや仮想グッズを買ったりしない。代わりに、デベロッパが支援を求めるメッセージ画面が表示されるのだ(上図)。そのメッセージがユーザに、小額の寄付や、Facebook上のLike(いいね!)、そのアプリに関するツイート、App Storeでのレート、などを求める。

ある意味でそれは、一部のWebサイトにある”tip jar”(募金壷)に似ているが、でもデザインはモバイル向けだ。同社にはアクセス分析の技術もあるので、それを利用しながら、この仕組みの有効性を高めることに努めた。たとえばKudosKitを利用すると、アプリのどこに“支援求む”メッセージを置くと効果的か、が分かる。またメッセージをユーザ層別(例: 新規ユーザとお馴染みさん)に違えたり、メッセージを各国言語にローカライズすることもKudosKitでできる。

この技術を広く発表するのは今日(米国時間11/29)が初めてだが、これまでの6か月の試用結果(good weatherによる実験)は良好だった、とGreenbergは言う。70万のユーザが合計120万ドルの寄付を行った。無料から有料への転換率(コンバージョンレート)は0.58%(1000人中58人)で、平均金額は2ドル10セントだった。

ところでIronSourceは、これと同じ収益化の方式を、KudosKitそのものにも実装したい意向だ。それは売上分有の契約だが、そのパーセンテージをユーザであるデベロッパ自身が決められる。Greenbergの言葉では、“この技術の価値も、デベロッパに決めさせたい”、ということなのだ。

KudosKitはiOSとAndroidのアプリがある。関心のあるデベロッパは、ここで登録を。

〔kudo, kudosは、何かに対する褒賞、賛辞、という意味。アプリへのkudosを集めるためのツールキットだから、KudosKit。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))