モバイル広告のironSourceがビデオ広告・プレイアブル広告プラットフォームのLuna Labsを買収

モバイル広告企業のironSourceが、2021年2件目の買収を発表した。今回買収するのは、アプリ開発者がビデオ広告およびゲームを試用できるプレイアブル広告を作成し管理するプラットフォームを構築しているスタートアップのLuna Labsだ。

筆者が2019年に初めてLuna Labsについて記事を書いた際、同社の重要なセールスポイントは多くの開発者が利用しているUnityのゲームエンジンから広告を直接作れることだった。それ以降、同社はプラットフォームを拡張してプレイアブル広告とビデオ広告の両方の作成(ゲームプレイビデオのバリエーションは無制限)、広告ライブラリ全体の管理、パフォーマンスの分析、さらにはインストールデータに基づく広告の自動最適化に対応している。Luna Labsを利用する顧客にはCrazy Labs、Supersonic Studios、Lion Studios、Kwalee、Voodooなどがある。

一方のIronSourceはモバイルユーザーを増やし収益化するプラットフォームを構築している。直近のラウンドでは10億ドル(約1054億円)を超える評価額で4億ドル(約421億6000万円)以上を調達し、2021年1月には広告測定企業のSoomlaを買収すると発表した。

今回の買収の発表で、ironSourceの共同創業者で最高収益責任者のOmer Kaplan(オマー・カプラン)氏は次のように述べた。

ironSourceのビジョンはアプリ開発者向けに包括的な成長プラットフォームを構築し、開発者がコンテンツ制作と優れたユーザーエクスペリエンスの構築に集中できるようにすることです。ビジネスを拡大するためのインフラストラクチャは我々が提供します。そのためにはクリエイティブが鍵となり、ユーザーの注目を集めようとする競争が激しくなる中でその重要性は増すばかりです。しかし広告のクリエイティブを開発し大規模にテストするのは、極めて困難で多額のコストがかかります。Luna Labsはアプリ開発者にエンド・ツー・エンドの高品質な広告制作管理を提供してこの問題を解決します。我々はこの機能をironSourceのプラットフォームに追加でき、たいへん喜んでいます。

買収の条件は公表されていない。ironSourceによれば、現在英国を拠点としているLuna Labsのスタッフはそのまま現在のオフィスに留まり、「ironSource傘下」でテクノロジーの開発を続けるという。

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画像クレジット:fanjianhua / Getty Images

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(文:Anthony Ha、翻訳:Kaori Koyama)