Keezyがあれば、誰でも今すぐ音楽を作れる。こいつは超簡単なドラムマシンアプリで、8つのボタンのどれかを押しながらスマホのマイクに向かって歌や音などを録音し、そのボタンを押して再生する。この“あなたの指がリズムボックスになる”iOSアプリKeezyは、リズムセクションの伴奏を付ける、自分の声でハモる、DJふうのエフェクトを付ける、などなどの使い方ができる。
Keezyを作ったのは世間の常識から外れたアートを志向するデベロッパハウスElepathだ。そのファウンダJake LodwickはVimeoやBustedTeesの協同ファウンダで、College HumorのCTOでもある。Elepathの目標は、“現代的なマインドのためのツールと玩具を作ること”だそうだ。要するに、おもしろくて、しかも思考を刺激するアプリを作ること。必ずしも本格的なビジネスは追求しない。たとえば備忘録アプリ”ThingList“は、見たい映画、行きたいレストラン、最新のいたずら計画、などを、アホでも忘れないためのアプリだ。
Elepathはつねに前衛を意識しているので、Keezyにはメニューがなく、使い方も超簡単だ。ボタンを押して録音、それをタップして再生、黒いドットをドラッグすると、サンプルを削除したり、最前のアクションをアンドゥーする。使い方は、これだけだ。音楽アプリは最近ますます複雑になるばかりだが、Keezyはその真逆を行っている。また一般のドラムマシンのように、サンプルを見つけてそれらをボタンに割り当てるという面倒な操作がない。
下のビデオでは、サウンドのマジシャンReggie WattsがKeezyを使って曲を作っている。
Keezy派手な色と反応の良さは、使っていて楽しい。友だちに一言二言何か言ってもらって、それをミキシングしてラップにできる。本物の楽器のオクターブをサンプリングして、それで自分のメロディを演奏できる。Elepathのドキュメンテーションには、おならマシンにする、悪口生成器にする、などの例がまじめに紹介されている。
ドラムマシンアプリはほかにもいろいろあるが、セミプロ的なお値段の高いの(例: DM1)や、使い方が難解で初心者にはムリなの(例: Molten)や、自作の音ではなく既存の楽器の音を使うもの(例: iDrum)などが多い。Keezyで大ヒットする名曲を作るのは無理かもしれないが、初めての友だちとでも、ほんの数秒で楽しく遊べるようになる。
Keezyは無料のiOSアプリだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))