スマートフォンやタブレットを教育用に使おうという目的のゲームやアプリケーションが数多く登場してきている。しかし実際にプレイするゲームはどのようなものかといえば、やはり「教育的」なゲームよりも、純粋に面白いゲームが選ばれる傾向にあるようだ。少なくともKytephoneの調査によればそのような結果が出ている。
KytephoneはAndroidにペアレンタルコントロールを導入して、子供にも安全にAndroidフォンを使わせようとするアプリケーションを提供している。同社は、プレイ時間による人気ゲーム調査を展開し、それによるとリリース以来最もプレイされたゲームはRovioのAngry Birds Star Warsとなるらしい。他にもRovio発のゲームがいろいろとランクインしている。
Kytephoneが調査対象としたのは8歳から14歳までで、70ヵ国に住む13000名の子供たちだ。Kytephoneの共同ファウンダーであるAnooj Shah曰く、調査結果に地域差はあまり見られなかったとのこと。「どこに住んでいるかに関係なく、みんなRovioが大好きなようだ」とのこと。調査は年末のホリデーシーズンにまず行い、そこからの変化があるかどうかを確認するために年明けにも再度行われた。
ホリデーシーズンにおけるAngry Birdsシリーズ内での比較を見てみよう。Angry Birds Star Warsは、Angry Birdsの40%しかインストールされていないはずなのだが、プレイ時間はStar Wars版の方が51%長かった。またStar Wars版とSpace版の比較では、前者のインストール数は57%に過ぎないはずなのだが、プレイ時間は197%長かったのだそうだ。
同調査による人気ゲームは以下の通りだ。
- Angry Birds Star Wars
- Angry Birds
- Bad Piggies
- MineCraft (demo)
- Angry Birds Seasons
- MineCraft
- Angry Bird Space
- Temple Run
- Logo Quiz
そして年初の調査では若干の変化があった。トップスリー自体はStar Wars、Bad Piggies、オリジナルのAngry Birdsということで変わらない。しかしBad Piggiesのプレイ時間が伸びて首位に踊りでたのだとのこと。
ちなみにAngry Birds Star Warsのインストール数はBad Piggiesに比べて60%多い。そしてホリデー期間にAngry Birds Star Warsのインストール数が60%伸びたのに対し、Bad Piggiesは50%の伸びだった。
しかしゲームプレイ時間でみるとBad Piggiesの方のプレイ時間は、インストール台数あたり1.12時間ということになった。Star Warsの方はインストール台数あたり0.8時間なのだそうだ。オリジナルのAngry Birdsの方は0.27時間ということになっている。
プレイ時間による比較データというのは、なるほどダウンロード数やアクティブ数とは違った側面を教えてくれる。Kytephoneは、ゲームが眼に触れた頻度っではなく、実際にプレイされた時間でランク付けしようと試みているわけだ。面白い調査ではあるが、少々注意も必要だ。というのもKytephoneは現在のところAndroidのみを対象に提供されているサービスなのだ。そしてiOSプラットフォームでは、ゲームも子供向けアプリケーションも、Android環境よりも多様なものが提供されている。またKytephoneの調査が、やや年齢層の高い子供を対象としていることも意識しておくべきだろう。すなわち、自分のスマートフォンを持っている子供が対象となっているのだ。パパやママからスマートフォンを借りて、ちょっと遊ぶというスタイルはかなり一般的なものだと思われる。しかしKytephoneの調査では、そういうシーンにおける人気アプリケーションの情報はわからないことになる。また、iOSベースのスマートフォンのみならず、iPadが調査対象外となっているのは大きい。iPadこそ子供向けゲーム環境だとして、注力しているゲームプロバイダーも多いのだ。
しかしそうはいっても、この調査は面白い。少なくとも子供たちの世界においてはRovioのゲームが人気で、習慣性を持つものであることが証明されたわけだ。
[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)