LovelyHerokuは、人気のPaaS(platform-as-a-service) Heroku上のプロジェクトをスマートフォンから管理する、という新種のアプリだ。これは、スマートフォンの普及によってデベロッパやITスタッフたちの仕事のやり方も変わった、ということを示す典型的なアプリだ。
このサービスを作ったのは、クロアチアのコンピュータ科学の教授Matija Bogdanovicaと、各種オープンソースプロジェクトへの寄与貢献者として知られているMario Danicだ。MarioはかつてKickstarterからの資金でSlicehostとそのコミュニティを作り、のちにそれをRackspaceが買収した。LovelyHerokuを使うとデベロッパは自分の仕事を複数のアカウントから管理でき、パスワードを変えたり、アプリをスケールしたり、アプリに新しいドメインを割り当てたり、SSHキーを配備したり、新たなコラボ要因を加えたり、等々といったことができる。
Danicはホスティング企業6syncを作って今でも稼働させているが、今日Skypeで行ったインタビューで、LovelyHerokuは自分のフラストレーションから閃いたアイデアだ、と言った。そしてあたりを見回すと、システムアドミニストレータにリモートでアクセスしたくて苦労しているデベロッパが多い。彼の以前の顧客たちや、仲間のHerokuユーザたちも同じ問題を経験していた。彼の同僚たちは、ラップトップのふたを開けずにHerokuにアクセスしたい、とも言った。
“ぼくが始めて大規模なFOSS(Free Open Source Software)に手を染め、Googleが登場したばかりの7年前なら、優秀な技術が何よりも優先する、と言っただろう。でも今は、いちばんたいせつなのは顧客の体験と顧客そのものだ、と言いたいね”。
デベロッパやITマネージャが自分たちのアプリのために使っているクラウドサービスにアクセスする方法は、ほかにもある。RackspaceやAmazon Web Servicesにも、それらのサービスをモニタするためのモバイルアプリがある。VictorOpsのiOS/Androidモバイルアプリは、企業のモニタリングシステムの出力をリアルタイムでストリーミングさせて見ることができる。これらのアプリはいずれも、異状をアプリからのアラートやSMSやメールで通知する機能がある。
しかしLovelyHerokuは、対象がHerokuだけ、という点がユニークだ。Herokuはもっとも人気のあるPaaSだが、このサービスはあえてターゲットを絞り込むことによって、そこでのユーザ体験に具体的に即した支援を、デベロッパたちに提供しようとしている。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))