「男が嫌うファッション」をネタに月間1000万のページビューを稼ぐMan RepellerのファウンダLeandra Medineにインタビュー

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Man Repeller〔仮訳: 男除け(おとこよけ)〕はファッションのブログで、女性は好きだけど男が嫌う衣類、がそのメインテーマだ。たとえば、ぶかぶかで不格好なジャンプスーツ。ファウンダのLeandra MedineはDisrupt NYのステージにそんなぶかぶかジャンプスーツで登場し、本誌の編集者Alexia Tsotsisと、今後の計画やブランドについて話した。

Medineが自称“意地でも独身”を通しているときに創刊したMan Repellerhaには、“女性は自分が本当に好きなものを着てそんな自分を祝福しましょう”、というメッセージが込められている。当時のMedineは、自分自身を”man repeller”と呼ぶことによって、独身であることに自信と誇りが生まれ、異性への印象を良くすべしという社会的規範を無視して好きなものを着ることによって、かえって自分を肯定でき、明るい気持ちになれた。

でも、そういう考えはギリシャやローマの時代からあったはず、とMedineは言う。自分はただそれを、ネットに持ち込んだだけだ。“おもしろいのは、そんな社会状況がWeb以前からあったこと。私はそれに言葉を与えただけ”。

おもしろいのは、そんな社会状況がWeb以前からあったこと。私はそれに言葉を与えただけ。
— Leandra Medine

その発祥がどこであれ、それは女性に人気のある考え方なのだ。Man Repellerの月間ページビューは1000万に達し、NARS(ナーズ)と提携、しかも今だに自己資本のみだ。Instagram上のMan Repellerのフォロワーは86万を超えている。Instagramは、ファッション好きな2000年世代の女性に人気がある。

近くVCの資金を導入する件についてMedineは、有料会員制を始めたいからだ、と言った。有料会員には、会員のみの特集号や、“あなただけのための季節の五品”などを提供する。Man Repellerならではの市場機会、と言えそうだ。

いろんなファッションブランドからの、広告メッセージの嵐もある。“男をモノにするために必要な5つのもの”、とか、“彼に気づかせるためには何を着るべきか”、とか。女性が実際に欲しがるものや、好きなものに関するコンテンツが多いことが、Man Repellerの定着ファンの多い理由だろう。

有料会員制によって、コンテンツを見て読んでもらうだけの関係から、女性の実際の生活に、正しいもの+正しい値段で入り込むことになる。Medineは今日のステージで、“安い安くないで評価されるサービスにはしない。実際に役に立つサービスを提供していきたい”、と言った。

福袋的なボックスを定期的にお届けするやり方は、Birchboxなどほかでも成功している。Bbは3年半で有料会員が80万人になり、企業の評価額は4億8500万ドルだ。Kim Kardashianの靴とバッグのカスタムサイトShoeDazzleも、2013年にJustFabに買収される直前には会員数が300万に達し、6600万ドルを調達していた。

こういうタイプの有料会員制は、福袋的ボックスの中の、自分が“これもらうわ!”のぶんだけお金を払う。毎回全部をもらっちゃう人は少ない。しかしそれでも、人気絶大のサービスで、利益も上げているのだ。

Medineはボックス配布型の有料会員制を、今すぐにでも始める気はないけど、二年後ぐらいをめどに、と言っている。それを開始したらMan Repellerにもそのためのコンテンツが載るけど、“シリアスなファッションのための楽しいサイト”であることは変わらない。でも、読者である女性を笑わせ楽しませるための弾(たま)が、もっといろんな方角から飛んでくるようになるだろう、と彼女はインタビューを結んだ。

下のビデオでインタビューの全編を見られる:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa