電源なしでいつまでも音を拾い続けるVesperの超長寿命超低電力マイクロフォンが$15Mの資金を獲得

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SiriやAlexaのようなデジタルアシスタントが、最近はますます賢いから、それらを常時使いたいというニーズも増えている。

でもマイクロフォンの今の技術は電気を食い過ぎるので、常時onにしておくのはちょっと難しい。そこで、ホームアシスタントと呼ばれる最近の新しい製品ジャンル、AmazonのAlexaやGoogle Homeを利用する製品は、テレビなどと同じく、家庭の電源につなぐ方式を選んでいる。

Vesperの、圧電効果を利用するMEMSマイクロフォンVM1010は、自分が受け取る音波そのものから電気エネルギーを生成することによって、モバイルデバイスをその周囲の環境により敏感に同調*させようとしている。〔*: 同調, tune into, ラジオ受信器等の放送電波等への‘同調’と同じ意味。ただし待ち受けには電池を要す(後述)。〕

今日(米国時間12/9)は、このボストンの会社が、Accompliceが指揮するシリーズAで1500万ドルを調達したことを発表した。AmazonのAlexa Fund, Hyperplane, Miraenano Tech, およびそのほかの匿名投資家たちがこの投資に参加した。

音声認識の広範囲化というメインのメリットのほかに、その圧電系には防水防塵という特性がある。屋外で使われるヘビーデューティーなシステムにも向いている。投資に参加したAmazon Alexaのチームは、とくにこの点に関心を示していた。

Amazon Alexa担当VPのSteve Rabuchinは、声明の中でこう述べている: “新しくて楽しいAlexa体験を顧客に提供する珍しい技術を支援することには、つねに関心を持っている。Vesperの技術には、Alexaの魅力的な新しいユースケースをもたらす可能性がある、と思われる。たとえばポータブルな電子製品では、マイクロフォンに汚れや水気に対する耐性が、重要な特性として求められる。そんな技術を持つ同社を私たちの投資で支えることは、とても喜ばしい”。

ミシガン大学がその誕生に部分的に関与しているVesperの技術は、自力で常時onのマイクロフォンだが、しかしそのためには、信じられないほど低電力のドローで人間の声の周波数特性をシークしている。すなわち同社のVM1010マイクロフォンが声を検知するときは、起動したシステムが音声中のキーワードの有無を判定する。そしてたとえば“OK Google”というキーワードを聞き取ったらデバイスはフル稼働になり、デジタルアシスタントが質問に応じられるようになる。以上すべてが、数ミリ秒内で生起する。同社によると、この技術によってマイクロフォンの待ち受け電池消費量が従来の1/100程度に減少する。

デジタルアシスタントやモバイルデバイス、防犯盗聴装置などは分かりやすい用例だが、Vesper自身は、IoTやインターネット接続車など用の、さまざまな専用MEMSマイクロフォンへの応用を、展望している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))