iPadをデスクトップのワークステーションに変身させるキーボードモジュールModus III

業界の垢で曇ってない目で見ると、テクノロジの進化と呼ばれている現象は無意味な発振現象のように思えるかもしれない。ラップトップというものを使っていた私たちは突然キーボードを捨てて画面だけで仕事をするようになった。すると今度はタブレットのタッチスクリーンでタイプするのはやりにくいと決めつけ、物理キーボードをまた持ち出し、画面を老いたる忠僕ラップトップの画面の角度に立てるための支柱を加え、それでやっと納得する。以上はすべて、テクノロジの進化ではなく人間の本性なのかもしれないが、それはどうでもよい。ここでご紹介するMeet Modus IIIは、iPadをワークステーションふうに仕立ててタブレットの生産性の低さを解消する究極の小道具だ。

Modus IIIはまだプロトタイプで、今Kickstarter で95000ドルの資金を募集している。今日からだからあと31日ある。でもiPadはすでに、いろんなキーボードケースが山ほどあるんでないの?。でもModus IIIは、いろんな機能を加えることによって、それらどんぐりたちの中で目立とうとしている。Modus IIIを使うと、下の図のように、iPadを使って、もっと苦痛の少ない姿勢で仕事ができるようだ。

でも、Steve Jobsが天国からこのModus IIIを見たら、きっとこんなことを言うのではないかな。

Modus IIIでは、画面の角度を180度変えられる。iPadは、クリップみたいな入れ物に入れてからそれをワークステーションに収める。そこには、Bluetooth内蔵のキーボードとiPhone用(スマートフォン用)のドックがある。スマートフォンを、小型のセカンドスクリーンとして使えるのだ。そのほか、充電器用のケーブルとか背面スタンドなど、細かいものもいろいろある。

Modus IIIは1.2″ x 11.5″ x 15.75″と大きい(重さ2.4lbs)。持ち運びタイプではないかもしれない(よりシンプルな競合製品はすでにいろいろ出回っている)。こんだけのものを持ち運ぶのなら、MacBook Airでも買った方がましか。だからこの製品が似合う場所は、家の中のデスクの上だ。そういうのが欲しかった、必要だった、という人もきっといるはず。

タブレットをクリップするモジュールを変えれば、どんなタブレットでも使える。Modus IIIの作者たちも、いずれAndroidやWindowsのタブレットにも対応する、と言っている。現行品はiPad2, 3, 4対応だ。iPad 5用のモジュールもすでにある。スマホドックには、iPhone全機種とマイクロUSBありのAndroid携帯を入れられる。

Modus IIIの“Kickstarter価格”(出資価格)は169ドルだ。標準製品はアルミとプラスチックだが、高級品としてカーボンファイバーや節材(ふしざい、バール)製、などなどがある。希望の材質やデザインを特注してもよい。その場合は、あっと驚く999ドル。個人の趣味に徹底的に対応する姿勢は、この種の製品では珍しいし、人によっては出資動機の決め手になるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))