Livemapのバイク用カーナビは世界初のヘルメット内蔵ヘッドアップ・ディスプレイ―来夏発売へ

CES(コンシューマー・エレクロニクス・ショー)が近づく中、去年のCESで開催されたTechCrunchのハードウェア・バトルフィールドの参加スタートアップからアップデートを受け取った。

ロシアのスタートアップ、Livemapは、オートバイ用の音声制御のカーナビ内蔵ヘルメットを開発している。画像はヘルメットのフェイスシールドに透過的投影されるため、ユーザーの視野を妨げず、情報を読取るために視線を動かす必要もない。

こちらは2014年1月のハードウェア・バトルフィールドでのLivemapのプレゼンの記事

私の取材に対してCEOのAndrew Artishchevはメールで「この1年、われわれは量産のためのプロトタイプを開発してきた。われわれの光学系は単一の非球面レンズを利用しており、これは明るく、高度な焦点距離制御がでできるだけでなく、マルチレンズ・デザインより製造コストがはるかに安くなる」と説明する。

Livemapは2015年の春にプロトタイプを公開し、夏にはアメリカで市販を開始する計画だ。

プロトタイプ開発の資金としてLivemapはロシア科学省から1470万ルーブル(30万ドル弱)の助成金を受けた。ロシア語に堪能なら(それともGoogle翻訳を解読する根気があれば)、ここにその詳細がある。

ArtishchevはまたSkullyというヘルメット内蔵カーナビのライバルについて、「Skully P1は簡単にいえばヘルメットにGoogle Glassを取り付けただけの製品で、視野は狭小、輝度とコントラストも低く、情報を読取るのにいちいち視線を動かさねならない。また衝突の際にも危険だ」と批判した。

Update: こちらでArtishchevがLivemapとSkully、さらに別のライバルNuvzを比較している

〔日本版〕Livemapのヘッドアップ・ディスプレイ視野画像とTechCrunchハードウェア・バトルフィールドのデモビデオ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


スマートヘルメットのSkully、Indiegogo最速で目標額を調達し100万ドルも突破

運転時に利用するヘッドアップディスプレイの人気は相当のものであるようだ。車の16ピンデータポートにつなぐものも、オートバイ用ヘルメットに搭載するものも相当な人気であるらしい。

ヘルメットタイプのSkully AR-1はIndiegogoでキャンペーンを展開中だが、目標額達成の最短記録を樹立したのだそうだ。単価は平均して1425ドルほどだが、45時間で100万ドルを集めてしまった。目標額は25万ドルだったが、アメリカ国内43州および海外24ヵ国からの申し込みがあったのだそうだ。キャンペーン終了までにかなりの期間を残しているが、現在は既に114万ドルを超えている。

ちなみに1399ドルでSkully AR-1を入手できるとしたものが一番人気であるようだが、これには400人以上からの申し込みが集まっている。

ヘルメットの詳細については以前の記事を見ていただきたいが、各種センサー、マイクロプロセッサー、そしてカメラなどを使ってターンバイターンのGPSなどをヘッドアップディスプレイとして表示する。開発者たちはこれを「シナプスプラットフォーム」と呼んでいる。さまざまな情報は、ライダーから10フィートほど前方に表示されるイメージになる。無段階自動焦点方式(automatic infinitely variable focal distance)により、どちらを向いても明瞭に表示される仕組みとなっている。

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(翻訳:Maeda, H