業界初のオープンNDR(Network Detection and Response、ネットワーク脅威検知・対応)プラットフォームの提供を謳う、サンフランシスコを拠点とするスタートアップのCorelight(コアライト)は、Energy Impact Partnersが主導するシリーズDラウンドで7500万ドル(約82億4000万円)を調達した。
今回のラウンドは、Capital One Ventures、Crowdstrike Falcon Fund、Gaingelsからの戦略的投資も含まれており、2019年10月の5000万ドル(約55億円)のシリーズC、2018年9月の2500万ドル(約27億5000万円)のシリーズB、2017年7月の920万ドル(約10億1000万円)のシリーズAを含め、Corelightの調達総額は1億6000万ドル(約175億7500万円)に達した。
ここ数年で十分な資金を調達してきたように見える同社だが、まだイグジットを計画しているわけではない。CorelightのBrian Dye(ブライアン・ダイ)CEOはTechCrunchに対し、Corelightの市場機会とパフォーマンス(このスタートアップは、規模的に最も急速に成長しているNDRプレーヤーであると主張している)を考慮して、成長のための投資を計画しており、将来的に追加の資本を調達する予定だと述べている。
ダイ氏は「株式公開の時期を予測することは常に困難であり、短期的には非公開市場が魅力的だと考えています。そのため、今後数年間は非公開の状態を維持し、その後の市場状況を見て次のステップを決めたいと考えています」と述べ、Corelightは今回の投資を、グローバル市場での存在感を高め、新しいデータ・クラウドベースサービスを開発するために使用する予定であると付け加えた。
「市場開拓に加えて、当社が提供するインサイトが業界をリードし続け、あらゆるタイプのお客様に手軽に利用していただけるように投資していきます」とも。
FireEye(ファイア・アイ)やSTG傘下のMcAfee(マカフィー)などと競合するCorelightは、2013年にカリフォルニア大学バークレー校のコンピュータサイエンスの教授であるVern Paxson(バーン・パクソン)博士が、Robin Sommer(ロビン・ソマー)氏およびSeth Hall(セス・ホール)氏と共同で、Zeek(旧BRO)と呼ばれるオープンソースフレームワークの上にネットワーク可視性ソリューションを構築するために設立された。
パクソン博士は、ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)に勤務していた1995年にZeekの開発を開始した。このソフトウェアは現在、ネットワークセキュリティ監視とネットワークトラフィック分析の両方において業界標準として広く認められており、米国エネルギー省、米国政府のさまざまな機関、インディアナ大学、オハイオ州立大学、スタンフォード大学などの研究系大学を含む、世界中の何千もの組織で導入されている。
画像クレジット:Joe Raedle / Getty Images
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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)