人工肉のNuggsがSimulateにリブランド、資金とCTOを得てチキンナゲット代替品のみから製品ライン拡大へ

シリアルアントレプレナーでソーシャルメディアアプリ「Monkey」の共同創業者(THE NEW YORKER記事)であるBen Pasternak(ベン・パステルナーク)氏が創業した人工肉企業のNuggsが、410万ドル(約4億4000万円)を調達した。また社名を変更し新たなCTOを迎えて、チキンナゲット以外の製品に手を広げようとしている。

Simulateという社名に変更したこの企業は、スパイシーナゲット、チキンバーガー製品、そしてゆくゆくはホットドッグを発売する予定だ。肉を食べたいという消費者の衝動を変えるために競争の激烈な業界で目標を広げ、それにふさわしいブランドに変更する必要があった。

1年ちょっと前にパステルナーク氏がチキンナゲットの代替品を消費者に届け始めて以来、約450トンのナゲットを販売した。7月13日の週に、Simulateの冷凍ナゲットはカリフォルニアの約30店舗のGelson’s Marketに登場する。同社は今後数カ月のうちにチキンパティを、第4四半期にはホットドッグ代替品のDOGGSを発売する計画だ。

同社は6月にナゲットを新しくし、それに合わせてパステルナーク氏はリブランドを開始した。

新しくなった同社に、Lerer Hippeau、AgFunder、Reddit共同創業者のAlexis Ohanian(アレクシス・オハニアン)氏、ホールフーズのCEOだったWalter Robb(ウォルター・ロブ)氏、モデルのJasmine Tookes(ジャスミン・トゥークス)氏が新たに投資した。さらにパステルナーク氏は、新しいCTOを迎えた。

ダノンのリサーチ&イノベーション担当シニアディレクターだったThierry Saint-Denis(ティエリー・サン=ドニ)氏をCTOに迎えたのは、同社にとっては素晴らしいやり方だ。Nuggsという企業は、急成長する人工肉市場を獲得しようとするやり手の創業者と冷凍食品大手のマーケティング活動のように見えていた。新たにCTOになったサン=ドニ氏は10億ドル(約1070億円)近くを売り上げた食品開発者で、機能性成分、プロバイオティクス、酵素に関連する少なくとも14の特許を持つ人物だ。

新しいエグゼクティブを迎えて、McCain Foods、Rainfall Ventures、Maven Ventures、NOMO Ventures、MTV創業者のBob Pittman(ボブ・ピットマン)氏、Casper創業者のNeil Parikh(ニール・パリク)氏といった新規および既存の投資家たちにとっては、これまでよりもやや技術面の充実した企業を支援することになった。

Nuggsがこの1年間、製品ラインを改善してこなかったということではない。パステルナーク氏は製品をイテレーションで開発する同社のアプローチを誇示しており、さまざまな製法を試して「リリースノート」に記している。

このようなソフトウェアドリブンのアプローチによって、サブスクリプションサービスのような販売のオプションも生まれるかもしれないとパステルナーク氏は述べた。「コアなコミュニティの人々は新しいバージョンを買うのに夢中だ。我々は間もなくサブスクリプションのベータテストのようなことを始めようとしている」。

画像:Simulate

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(翻訳:Kaori Koyama)