Linux Foundationは米国時間11月14日、機械学習モデルをよりポータブルにするオープンフォーマットのONNXが、AI Foundation内の公開レベルのプロジェクトになったと発表した。ONNXは2017年にMicrosoft(マイクロソフト)とFacebook(フェイスブック)によって開発されオープンソース化され、現在ではAWSやAMD、ARM、Baudi(バイドゥ)、HPE、IBM、Nvidia、Qualcomm(クアルコム)などの企業がサポートするスタンダードとなっており、合計で30以上の企業がONNXのコードベースに貢献している。
ここに含まれているのはONNXフォーマットだけで、マイクロソフトが1年前にオープンソース化したONNXランタイムが含まれていないことは注目に値する。ランタイムはONNXフォーマットのモデルの推論エンジンであり、同社がいずれかの時点でそれを基礎ガイダンスにしたとしても驚かないが、今のところそうではない。
「ONNXは、企業が支持する仕様であるだけでなく、すでにその製品に積極的に実装されている」と、LF AI財団で理事長を務めるDr. Ibrahim Haddad(イブラヒム・ハダッド博士)は述べている。「これはONNXがオープンフォーマットであり、幅広いフレームワークとプラットフォームの開発とサポートに取り組んでいるためだ。LF AIに参加することは、この方針を続ける決意を示すものとなり、世界中のより広いオープンソースAIコミュニティとの技術開発とつながりを加速する助けとなるだろう」。
マイクロソフトはONNXへの注力と、PyTorchやTensorFlow、Keras、SciKit-Learnなどの人気のフレームワークからONNXモデルを生成しやすくする取り組みを発表の中で強調した。同社のAzure AI(Microsoft AIではない)担当コーポレートバイスプレジデントを務めるEric Boyd(エリック・ボイド)氏は、「我々はONNXが成し遂げた進歩を誇りに思い、ONNXコミュニティ全体からの貢献、アイデア、そして熱意を認めたい」と述べている。「我々はONNXの将来と今後に興奮している」。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)