デスクトップ回路基板プリンターで成功途上にあるBotFactoryが$1.3Mを調達、自分の手元でプロトタイプを作れる

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回路基板は、作るのは難しくなくても、時間と手間がかかる。試行錯誤、バグ、売るための費用、などなどが積み重なると小さなプロジェクトが大きな重荷になる。そこでBotfactoryは、130万ドルの資金を調達してデスクトップのPCBプリンター(上図)を作ろうとしている。

ニューヨーク大学の院生Nicolas VansnickとCarlos Ospina、および教授のMichael Knoxは、クラスのプロジェクトでPCBを作らなければならなくなったとき、BotFactoryを着想した。クラスのほとんど全員がそのプロジェクトで失敗したのは、2週間で回路基板を作る、という部分で挫折したからだ。

Vansnickは語る、“その経験から学んだことは大きい。回路基板を簡単迅速に作れない、という問題はどんなプロジェクトにもあるだろう。だから電子回路のプロトタイプや製品を作る方法に、革命をもたらすようなソリューションが必要なのだ。それまではみんな、回路やチップをなるべく小さくすることに苦労していたけど、PCBを作る方法をなんとかしよう、とは思わなかったのだ”。

彼らの最初の製品Squinkはすでに発売され、106台売れた。あと12台、受注残がある。Squinkは言うまでもなく、ニッチ製品だ。誰もが自分の仕事場にピックアンドプレースマシンを置きたいわけではない。でもそれは、今後のもっと素晴らしいプロジェクトのスタートでもある。そのキットは伝導性インクやハンダを使って、部品を回路基板に配置していく。

今回の130万ドルの資金調達ラウンドは、NY Angelsがリーダーになった。

“究極の目標は、誰もがその場ですぐ、ローコストで回路基板を作れるような、デスクトップマシンを提供することだ”、とVansnickは語る。

これまでのPCBメーカーは、回路をアジアの製作所へ送って基板やチップが送り返されるのを待っていた。バグがあればそのフィックスに数週間を要し、発売までにさらに数週間がかかっていた。そういうプロセスの全体を机上の小さなマシンに収めることによって、BotFactoryは大量の時間の無駄を防いでくれる。

Squinkのベーシックタイプは3199ドル、より高度なバージョンが4499ドルだ。いわゆるメイカー向けの価格ではないかもしれないが、でもかつてHan SoloがSpockに言ったように、“武器を置きなさい。あなたが本当に探していたものは、こんなロボットなのだ”、と誰にも言ってあげたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

PCBを作れる安価な3DプリンタEx1, Cartesian Co.がKickstarterで資金募集中

3Dプリンタはプラスチックの小さなウィジェットを作るのには良いけど、もっと複雑なもの、たとえば電子回路の基板なんかにはどうかな? オーストラリアと合衆国にまたがるスタートアップCartesian Co.は、安価な3DプリンタでPCB(プリント回路基板)作ることを考え、Ex1と名づけたそのプロトタイプを市販の製品として完成させるべく、Kickstarterで3万ドルの資金を募集している。

回路基板をプリントできる3Dプリンタは、これが初めてではないが、彼らが主張するのは、価格をメーカーフレンドリなレベルにまで下げたことだ。“これは世界初の、ホビイストでも買える回路基板プリンタ”だ、と彼らは言っている。“インクジェット方式だけど、これまで5万ドル以下のPCBプリンタはなかったのだ”。

Kickstaterの支援者は、最初が899ドル、次が1199ドル、そのあとは1499ドルでEx1を入手できる。そして最後が、1999ドルだ。それでも、5万ドルに比べれば安い。

Ex1は、回路を試作しようとするときの、ブレッドボードよりはましなもの、を目指している。手彫りでPCBを作る方法もあるが、相当に難しい。Ex1を使えば、便利、かつ、気軽、かつ安価に回路を試作できる。その価格は、学校やワークショップや子どもたちの利用を想定して決められた。電子工学で遊ぶ子どもが増えることを、彼らは期待している。

“ふつうの3Dプリンタが機械的/物理的なプロトタイピングにもたらしたもの(個人やホビイストにできる、“メーカー”化)を、電子回路にもたらしたい”、と彼らは言う。“3Dプリンタは今みたいにポピュラーになる前に、数十年の歴史を背負っている。誰でも買えるようになったのは、ごく最近だ。高度な技術製品を大衆化すること、これが、これまでなかった完全に新しい種類のプリンタにわれわれが取り組んだ理由だ”。

Ex1は、ナノサイズの銀の微粒子をインクジェット方式で基板材の表面に吹きつけて、回路を形成する。そのとき銀に加える添加剤が、接着材であると同時に、回路の伝導性の鍵だ。

基板材は、紙、プラスチック、ステッカー、布、シリコン、さらに木、ガラス、セラミックなど、さまざまなものを試してきた。また“どんな面の上にでもプリントできる”ための、コーティング材も作っている。

まず個々の部品(抵抗器、コンデンサ、etc.)は、ハンダ付けまたは伝導性のある糊で基板材に取り付ける。伝導性のある糊は、ハンダごてを使わないので、Ex1をさらに便利に気軽に使える。

またPCBの設計そのものを単純化するために、Ex1のソフトウェアは、回路図として描いたものをそのままプリントする。

“ふつうのユーザはCADの名人でなくてもよい。ネット上の何百万という既存の設計の中から、自分の目的に合ったものをダウンロードすればよい。うちのプリンタも、それと変わらないぐらい簡単で、今まで誰もできると思わなかったことができるのだ。そのためのインフラストラクチャはすでにあるから、今後はコミュニティを大きくして、もっともっと容易で簡単なものにしていきたい”。

“みんなに、物作りの未来を楽しんでほしい。ハッカーたちも、学校の児童生徒も、このプリンタがあればそれができるんだ。たとえば中学や高校の教室で、電子回路についてただ教科書等で学ぶのではなく、実際に回路を作って動かせる学習経験が一般的になったら、未来はすごいことになるだろう”。

Cartesian Co.はブリスベーンのインキュベータiLabに育てられ、最初の資金とオフィススペースとメンタリングを得ている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))