Peer5を利用すると、多数の視聴者にビデオをストリーミングできる。その同社が今日(米国時間7/27)、250万ドルのシード資金の獲得を発表した。
このスタートアップについては、今年の初めに書いたことがある。そのときはまだY Combinatorで勉強中だったが、CEO Hadar Weissによると、資金調達はYC Demo Dayの直後のことで、投資家はFundersClub, Oriza Ventures, Tank Hill Ventures, Leorsa Group, Ed Roman, そしてBuddy Anheimだった。
Weissの言葉をそのまま引用すると、Peer5が解決しようとしている問題は“インターネットがテレビほどのオーディエンスにまったく対応できない”ことだ。言い換えるとインターネットの今のインフラストラクチャでは、同時に見ている何百万もの視聴者にビデオを届けられない。人気番組のGame of Thronesがテレビでなくインターネットだけで放送されたら、画面が頻繁にフリーズして見るに耐えないものになるだろう。
Peer5はこの問題を、既存のCDN(s)を利用して解決する。CDNはビデオをいつもと同じく最初のビューワーへプッシュするが、しかしビューワーのデバイスが今度はほかのビューワーへビデオをプッシュする。Weissはこの仕組みを、ハイウェイの車線を増やすことにたとえる。
そのためにPeer5は、WebRTCの技術を利用する。これはMicrosoftとAppleも、サポートすると言っている。Weissの説明では、何らかのインセンティブ(例えば高品質のブロードキャスト)と引き換えに、WebRTCによる同時再放送役をビューワーに引き受けていただく。
Peer5はどれだけ多くのビューワーをカバーできるのか? Weissによると、二年前には40000だったが、今では最大100万の同時ビューワーに対応できる。最近実際に、あるイベントでそのことが実証された。次の目標は、同時ビューワー数1000万だ。
Weissはこう主張する: “今はテレビ業界に大規模な技術移行が始まっている。今後テレビはますますネットへ移っていくから、そんなスケールでは、Peer5のようなピアツーピアのCDNが必須にならざるを得ない”。