GPSによるペット追跡システムはすでにいろいろあるから、新規参入の余地はもうないかな? ペット用品業界はアメリカだけでも585億ドルの規模、ペットの犬や猫は1億7000万頭/匹以上いるという。そして迷子になるペットが絶えないかぎり、彼らを見つけようとして半狂乱の飼い主たちを助ける方法を、あれこれ工夫する企業も絶えないのだ。
そのひとつPawtrackは、猫専用のGPS首輪を作ることで他社との差別化を図りたい、と望んでいる。今同社は Kickstarterで15000ポンド(約25000ドル)を集めようとしており、すでにその2/3あまりに到達しているから、締め切りの9月6日までには目標額を達成しそうだ。
Pawtrackの首輪はGPSのアンテナが猫の首の後ろにあるので感度が良いのと、飼い主が調べる回数を指定できるという特長がある。たとえば10分おきに二日間とか、あるいは飼い主が休暇旅行に出かけるときなどは、もっと長期に設定できる。
PawtrackにはGPSに加えてWiFiの機能もあり、猫が家にいることを感知したらスリープして電池を節約する。また“迷子モード”にすると、猫が見つかったら自動的に飼い主にアラートする。
制作者のJeremy Priceはメールでこう言っている: “他社製品の大きな欠点は、猫が家で寝ているときでも装置が動いているから電池を浪費するし、しかも無意味なGPS信号を読んでしまうこともある。うちのは、WiFiによって確実に家にいることがわかるから、そういうスプリアスな信号を職場で読んで大慌てすることもない”。
Pawtrackは、履歴データをサーバ上に収集する。
Priceの説明によると、これまでは単純なSMSのインストラクションで操作する追跡装置が多かったし、また猫が塀を越えたらアラートする、というタイプだった。“でもデータをすべてサーバに集めれば、状況をもっと正確に分析できる”、と彼は言う。来年はそのデータをソーシャルメディアに統合して、たとえばTwitterからでも飼い主が愛猫の所在を確認できるようにしたい、と彼は言う。それにまた、収集したデータから猫の活動履歴を分析して、ほかの猫達と比較できるようにするそうだ。この二つの機能は、いずれもオプションとして提供される。
猫の飼い主は、猫が気むずかしい動物であることをよーく知っている。Pawtrackの首輪は猫が外しにくいように設計されていて、しかも、引っ張っても延びるような弾性のあるバックルを使っている。だから万一木の枝にひっかかっても、絞首刑になるおそれはない。
Priceによると、Pawtrackのチームは、このWeb上の猫追跡プラットホームと首輪用のファームウェアを2年間テストしてきた。そしてこれまでの12か月、世界中の猫の追跡をやってきた。そして一般消費者にお渡しできるのは、11月ということだ。
“今ではGPSの機能性の磨き上げと電池管理の部分のアップデートに集中している。だからハードウェアもファームウェアもそしてソフトウェアの方でも、難しい部分はすでに終わっている。使用するプラスチックも新しくして、そのための製造機械を9月に導入したい”、と彼は言っている。
Pawtrackについて詳しく知りたい方は、Kickstarterのページへ行ってみよう。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))