ちょいと!待ちなさいよ! あなたはこの記事のタイトルの、‘スライド’という(つまらない)言葉を見て、逃げようとしたでしょ。でもちょっとだけ、付き合いなさい。たしかにスライドは、涙が出るほど退屈だけど、でもSharalikeの最新のVRアプリケーションは、退屈な2D画像にVR(仮想現実)という新しい命を与えてしまうんだ。
アプリケーション(アプリ)はAndroidとiOS用、そしてOculusのアプリもあり、いわゆる没入的なスライドショウを体験できる。アプリが画像を調べてテーマを決め、それに合った背景ビデオや音楽を使う。
VRのスライドショウを作るのは、比較的簡単で分かりやすい。ただし、それを見る側は、慣れるまでちょっとたいへんかも知れない。ぼくは写真家なので、スライドショウについては、よく分かっているつもりだった。でもそれがVRという不思議で奇妙な体験になると、最初のうちはかなりまごつく。
Sharalikeのアプリがローンチしたのは18か月前で、ダウンロード数130万あまりという大ヒットになった。その‘スマートスライドショウ’に変換された写真は、3000万以上にもなる。大成功ではあるけれども、現状ではVR画像の解像度が課題だ。レティナディスプレイで写真を見慣れた目には、今のVRの視界は、その最良のものでも、ちょっとしょぼい。
でも手元にある古い写真が、360度やVRの世界で生き返る、と考えると、夢は大きいね。