5月23日現在、最も多くの種類のコード決済に対応しているコンビニはローソンだ。通常のローソンだけでなく、ナチュラルローソン、ローソンストア100には、各種コード決済に対応した独自のPOSレジが導入されている。
利用者は「〇〇ペイで」と店員に伝える必要があるものの、ローソン系なら各種コード決済を網羅しているので安心だ。
実のところ、ファミリーマートやミニストップなどの大手コンビニではほとんどのコード決済を利用できる。頑なに導入していなかったセブン-イレブンも重い腰を上げ、独自コード決済の7payを7月1日に開始。併せて、PayPay、LINE Pay、メルペイにも対応した。そんな中、なぜローソン系が頭一つ抜けているのか。それは、QUOカードPayに対応しているからだ。
QUOカードは、商品券の代わりとしてギフト向けに普及していて使える店舗も多いので、知っている人、使ったことがある人も多いだろう。一方のQUOカードPayは、使ったことがある人はもちろん、知っている人も少ないのではないか。
これはQUOカードをPayに、つまりコード決済に置き換えたもの。通常のQUOカードは磁気式だが、QUOカードPayは専用のスマホアプリに「バリューコード」を入力することでチャージが可能になる。ほかのコード決済とは異なり、金融機関の口座やクレジットカードと連携してのチャージや決済、送金には対応していないため、アプリをダウンロードしただけでは使えないところが謎ペイなのだ。
結論を先に言うと、これは各種懸賞の賞品などで活用できるコード決済。従来の磁気式のQUOカードは、発行額6%の発行手数料のほか、場合によっては当選者にカードを送付するための送料が必要だった。一方QUOカードPayなら、バリューコードをSNSのダイレクトメッセージや電子メールで送るだけで発送が完了する。発行手数料はかかるものの、ちょっとしたアンケートの謝礼としても使い勝手がいい。
使える場所は、全国約1万5000店舗あるローソン系コンビ二と、東急ハンズ、上島珈琲店、有隣堂、サンドラッグやトモズなどの一部のドラックストアのみなので、いまのところ使いやすいとはいえない。しかし、メールアドレス以外の個人情報の登録が不要なため、不特定多数へのプレゼントの手段として普及する可能性は十分にある。