DynDNSで有名なインターネットパフォーマンスサービスDynが今日(米国時間5/21)、インターネットとその上のクラウドサービスの状態をモニタして数値化/視覚化するサービスRenesysを買収した、と発表した。後者はインターネットのモニタリング情報のほかに、、マーケット情報なども提供しているが、一般によく知られているのは、いわゆる‘アラブの春’の時期にエジプト政府がインターネットを閉鎖したとき、残された唯一の情報源になったことだろう。最近ではトルコ政府がTwitterなどを規制したときにも、同社が関連情報を提供した。
Renesysでは、モニタマシンの全世界的なネットワークが常時動いていて、リアルタイムでルーティングやパフォーマンスに関する情報を提供している。企業ユーザはそれらのデータを見て、ネットワーク全体の状態を詳細に知ることができる(自分が利用しているクラウドサービスの状態だけでなく)。同社は世界中の300以上のISPと提携関係があり、Dynはそのネットワークから集められたデータを自己の遠隔測定データと組み合わせて利用する。それらのデータによりDynの顧客は、自分が利用しているCDNやクラウドやデータセンターなどの最適化の精度を上げることができる。
DynのCEO Jeremy Hitchcockは曰く、“Renesysの、グローバルであると同時に粒度の細かいモニタリングデータにより、うちはトラフィックとメッセージに関する意思決定を改良でき、顧客と彼らのオーディエンスとのあいだのネットワーキングの効率を上げることができる”。
Dynによると同社は、Renesysから得られる世界各地のインターネットパフォーマンス情報を、同社のトラフィック/メッセージ管理ソリューションに組み入れていく。たとえばDynの最新プロダクトであるPerformance Assuranceシリーズは、Renesysから得られるデータがその‘主原料’であり、Dynの従来の製品とは無関係に、単独で提供される。
今回の買収の目的は、Renesysのプロダクトだけではなく、人材獲得の目的もあった。Renesysの現在約40名の社員がこれからはDynの社員になり、そこにはCEOのAshton PeeryやファウンダのAndy T. Ogielskiも含まれる。彼らの職場は、ニューハンプシャー州HanoverにあるRenesysのオフィスだが、Dynの本社もニューハンプシャー州(Manchester)にあるので、いわば地元同士の買収劇だった。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))