日本の有力カメラメーカー、リコーのTheta SとSCはすでにヒット製品となっているが、同社は今日(米国時間1/4)、新製品のベールを少しだけ上げてみせた。プレスリリースによれば、新しいカメラは誰でも簡単に360°全周ビデオのストリーミングができるようにする。現在リコーはデベロッパーが独自のアプリを開発するためのキットを準備中だ。開発キットは2017年の第2四半期に出荷の予定。
このカメラはこれまでコンサートのライブストリーミングのような当然考えつくようなシーンから、もっとクリエイティブクリエイティブなリモート・テレプレゼンスまでさまざまなな条件でテストが重ねられてきた。リコーが紹介する例の一つは学校の入学式だ。生徒は仮想現実ヘッドセットでこのカメラのストリーミングを見ることによってセレモニーに参加できる。
来るべき360°ビデオ時代への入り口
しかしこうした例を聞いても必ずしも興奮しないかもしれない。それには理由がある。リコーはこのカメラをまず開発者向けキットとして発売するが、その理由は、今のことろ360°ライブストリーミング・ビデオがどんな場面で有効なのか知っている人間が少ないからだ。トレンドに先がけて、まずデベロッパー向けキットから始めるというのは慎重かつ賢明な戦略だろう。Theta
Sカメラの大成功の再現を狙っているなら特にそうだ。
リコーではRicoh Rはインターネット接続と外部電源がある限り連続してライブストリーミングが可能だとしている〔リコー・サイトによると24時間の連続作動が可能〕。
リコーの広報担当者は私の取材に対して「全周ビデオ映像のライブストリーミングは、テクノロジーだけでなく、コンテンツ製作や配信、視聴方法などシステムのすべてが始まったばかりだ。
これまだ多様な背景のユーザー・グループを対象にベータテストを繰り返してきた結果、リコーではこのテクノロジーにきわめて大きいビジネスチャンスがあると結論した」と語った。
ストリーミングの解像度は2K、、毎秒30コマだ。VRヘッドセットに圧倒的な臨場感をもたらすというレベルではないが、それでも誰でもコンテンツを作れる360ビデオ体験としては十分だろう。このカメラは全周ビデオで標準的な正距円筒図法(Equirectangular Projection Format)を用いて2基の魚眼レンズが撮影する画像を貼り合わせている。出力はHDMIとUSBが可能だ。オフラインの場合はMicro SDカードへの録画が可能。
〔日本版〕CES 2017のリコー・ブースに実機が出展される。YouTubeによるデモ配信も予定されている。 Rカメラの公式日本語ページはこちら。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)