ロシアのヒューマノイドが国際宇宙ステーションに着任

ロシアのソユーズ宇宙船は、米国時間8月27日の夜遅く、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングした。本来は、8月24日に予定していたが、その際にはうまくいかなかった。

この2回目の試みは順調に進行し、カプセルはISSのロシアのZvezda(ズベズダ)モジュールのポートに駐機した。このカプセルの船長席は、もちろん人間が乗るように設計されたものだが、今回は代わりにSkybot(スカイボット)のF-850が座っている。ロシアのRoscosmos(ロスコスモス)宇宙局によって開発されたヒューマノイド型ロボットだ。

ロボットが実際に宇宙船を操縦したわけではない。今回は手動操縦をする人間も搭乗しない、完全自動操縦による運行だった。また今回は、ロシアのソユーズロケットの新しいバージョンを使って、ソユーズ宇宙船を打ち上げた。これまでは、貨物を運搬する無人の宇宙船を打ち上げるためにしか使われていなかったロケットだ。このミッションは、人を乗せないソユーズ宇宙船を使って、改良されたロケットをテストするために計画されたもの。来年以降、同じモデルのロケットを使った有人飛行を始めるための準備としてだ。

Skybot F-850には、多数のセンサーが内蔵されている。乗員の体に加わるGや振動、温度、その他の値を測定して、実際にロボットではなく人間が座席に座った場合に体験することを、正確に把握することができる。

今回は、こうした能力を持ったRoscosmos製ロボットの最初の任務であり、SkybotはISSに2週間ほど滞在してから地球に帰ることになる。Skybotは、打ち上げ時の状態を計測するだけではない。一般的なAlexaスピーカーのような機能も備えていて、質問に答えたり、短い会話をしたり、たまには冗談も言う。しかし本当の目的は、Skybotやその後継機が、船外の真空状態など、人間を寄せ付けないような環境でも活動できる能力を持つ相棒となるよう、開発を進めることにある。

画像クレジット:Rocsosmos

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(翻訳:Fumihiko Shibata)