楽器演奏未経験者でも、簡単に作曲することのできるSoundBrushというiPadアプリケーションが登場した。2012年4月にMVPという音楽「ドローイング」ツールのコンセプトアプリケーションをリリースして、それを進化させてきたものだ。共有およびコラボレーションプラットフォームであるDiscoverを組み込むことで、さらに洗練されたアプリケーションとなっている。
(注:本稿執筆はEliza Brooke)。
アプリケーションの特徴をひとことで言うならば、音楽版フィンガーペインティングを実現するためのもの、といった具合だろうか。アプリケーションで表示される画面に音の高低を示す線を書き入れたりなどして作曲を行う。利用できる楽器はピアノ、オカリナ、そしてハーモニカが無料で利用でき、また有料版にアップグレードして別の楽器を使うこともできる。
共同ファウンダーのBasil Al-Dajaneによれば、さまざまな音色が利用できるようにし、そしてメロディーを示すラインをコピーしたりして利用できるようにすることで、ライバルであるGarageBandなどとの差別化をはかっているのだとのこと。また、ありきたりなサンプルデータを提示することを控えてもいるとのこと。定型的なサンプルにより、利用者のイマジネーションを制限してしまうことを恐れてのことだそうだ。タッチスクリーン上で直感的にラインを描くことによる作曲方式は、利用者に思い通りの曲を作ってもらうための手段であると自負してもいるそうだ。
最初の版をリリースして以来、Al-Dajaneおよび共同ファウンダーのJayson Rhynasは、楽器の演奏経験のない人の間で人気を集めていることを発見した。音楽に親しんでいる人というのは、それぞれに作曲手法をマスターしているものだ。すなわちSoundBrushはコンシューマー向け音楽マーケットをターゲットとしつつ、それでいて本格的にのめり込んだ人も楽しめるような機能を提供すべきだと理解したわけだ。
そうした方向性を把握して、アプリケーションは1ヵ月弱ほど前にリリースされた。毎週2300名ほどの利用者を獲得しているのだそうだ。
Soundbrushは、Thalmic Labs、BufferBox、およびCoupleなどに出資していたVeloCity Garageの支援を受けている。現在のところは自己資金による運営を行なっているが、10月ないし11月には資金調達を行いたい考えだとのことだ。
SoundBrushの動作の様子をぜひご覧頂きたい。
(訳注:残念ながら初代iPadには対応していません)
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(翻訳:Maeda, H)