サラダのチェーン店SweetgreenがキッチンロボットのSpyceを買収

パンデミックでロボットの世界にも多くの変化が訪れたが、キッチンの自動化への関心が加速したこともその1つだ。結局のところ、食品とレストランの業界は、店舗などの閉鎖が相次ぐ中でもエッセンシャル(必要不可欠)と見なされたが、キッチンスタッフの確保が難しくなり、ウイルスの感染に関する疑問が多かった初期には、求職者を見つけるのも困難だった。

カリフォルニアのサラダのファストフード店Sweetgreenが、Spyceを買収して本格的に自動化を進めると発表した。2015年にボストンに登場したSpyceは当時、MITの機械工学の学生たちのスピンアウトとして話題になった。最初は学生食堂で配膳の自動化を手がけたが、その後、ボストンで自動化レストランを2店開いた。買収が決まってもSpyceのレストランは営業を続けると告知している。

最終的にSweetgreenは、Spyceの技術をレストランに取り入れるつもりだ。ただしチェーン店は全米に120以上あるため、行き渡るまでには時間がかかるだろう。

画像クレジット:Spyce

SweetgreenのCEOで共同創業者のJonathan Neman(ジョナサン・ネマン)氏は、声明で次のように述べている。「多くの人たちに本物の食べ物を提供して、健康的なファストフードの大型チェーン店を次世代のために作りたいと考えています。Spyceには、そのビジョンにぴったりの最新技術があります。両社の、各分野最高のチームが力を合わせれば、チームのメンバーの仕事の内容を高めることができ、顧客にはもっと均質な体験を提供して、本物の食べ物を多くのコミュニティに広げていけるでしょう」。

ピザと同様に、サラダも初期の食品自動化の明確なターゲットだ。人気があり、比較的簡単に自動化できる。基本的には、さまざまなシュートの材料をボウルに混ぜ合わせるだけだからだ。

Sweetgreenは、従業員がすぐにクビになることはないと声明の最後に付け加えている:

「高度なテクノロジーと一緒に仕事をすることによって、チームのメンバーは料理の調整準備やホスピタリティにより集中できるようになります。教育訓練と人材開発への投資を増やし、チームのメンバーをサポートしてヘッドコーチになってもらいます。テクノロジーに関心のあるチームメンバーは自らスキルを磨いて、Spyceの技術の運用やメンテナンスを担当してもらいます」。

買収の完了は、第3四半期を予定している。価額などの条件は公表されていない。

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画像クレジット:Spyce

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)