人工知能が自動的にWebサイトを作ってくれるThe GridがシリーズAで$4.6Mを獲得

自分で自分をデザインする人工知能Webサイト(AI Websites That Design Themselves)”をスローガンとするThe Gridは、ユーザが提供するコンテンツを人工知能が判断して自動的に新たなサイトを作るWebサイトビルダーだ。同社は今年の初めに、ソフトウェア製品としては珍しく、クラウドファンディングキャンペーンで大成功したが、このほどさらに大きな資金調達に踏み切った。

同社の今日の発表によると、The GridはシリーズAで460万ドルのラウンドを、Jerry YangのAME Cloud Venturesのリードの下(もと)に終了した。そのほかの投資家は、Disney Interactiveの元社長John Pleasants、元Facebookのプロダクト担当VP Greg Badros、そしてElegant ThemesのファウンダNick Roachだ。RoachはThe Gridの310万ドルのシードラウンドをリードした。

Yangは今日の発表声明で次のように述べている: “The Gridのクラウド上の人工知能は、Web開発の定型的で時間のかかる部分を人間の手から取り去ることによって、Webデザインという仕事を抜本的に変えた。それによって今では、エレガントなWebサイトをわずかな時間とわずかな費用で作れるようになった。これからは、現代的なWebデザインを誰もができるようになるだろう”。

The GridのCEOで協同ファウンダのDan Tocchiniが先月、同社のサービスの初期のビルドでデモを見せてくれた。それは、バックエンドのユーザインタフェイスがまだ荒削りだったりしたが、誰もがルックスの良いWebサイトを、テンプレートを使わずに作れる、という同社の約束は十分満たされているようだった。The Grid自身のホームページもその初期ビルドを使って作られているから、サンプルとして参考になるだろう。

同社のソフトウェアは、ユーザが自分のサイトに載せたいと思っているすべてのコンテンツを詳細に分析する。たとえば、写真の中の人物が笑っているかどうかを判定し、それに合わせたフォントや色を使う。また、写真の中のコントラストの浅い部分を見つけて、そこにテキストを置けるか検討する。同社独自の顔検出アルゴリズムを使って、写真の不要部分をトリミングする。ユーザが提供した画像全体の色調から、サイトが用いるカラーパレットを決定する。

現在のThe Gridのサービスは、対話性や参加性よりもむしろコンテンツを重視した企業サイトや作品提示サイト向けだ。ブログやニューズサイト向けに最適化されてはいないが、しかしTocchiniによると、Snow Fallのような効果も作り出せる、という。

The Gridの公式ローンチは2015年の春を予定している。チームは今、それに向かって鋭意努力しているが、それ以前に会員登録したユーザは一般公開後も月額8ドルの割引料金で利用できる。ローンチ後に登録したユーザは、月額25ドルになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


テンプレートを使わず人工知能にWebサイトをデザインさせるThe Grid、今クラウドファンディング中

美しいWebサイトをデザインすることは、昔も今も難しい。コードを1行も書かずにサイトを作れる、と称するサービスはたくさんあるが、それらは、ちょっと高度なことをしようとすると、すぐに限界にぶつかる。今日(米国時間10/8)からクラウドファンディングで資金募集を開始したThe Gridは、そんな限界や制約のないWebデザインを約束する。The Gridでは、ユーザがページの色や形をデザインするのではなくて、ユーザのコンテンツや目標(売上やビジター数の増大など)を人工知能に与えて、最適のデザインを作り出す。

このサービスを作ったのは、GoogleでAdSenseのプロダクト部長をやっていたBrian Axeと、Mediumの初期のデザイナーLeigh Taylorだ。The GridのCEOで協同ファウンダのDan Tocchiniは、今日の発表声明でこう言っている: “これまでの数年間を費やして、ユーザが個人的に雇ったグラフィックデザイナーのように機能する人工知能を作ってきた。それはあなたのブランドについて考えることができて、それを最も良く表現できる人工知能だ。デザインがあなたのコンテンツに合わせる。その逆ではない”。

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同社の当面のクラウドファンディング目標額は7万ドル、サービスの開始は2015年の晩春を予定している。The Gridにはすでに、元Facebookのプロダクト担当VP Greg Badrosや元Disney Interactiveの社長John Pleasantsらからの財政支援もある。The Gridの利用は月額25ドルの会費制を予定しているが、出資した人は月額8ドルになる。

The Gridのチームによると、ユーザがやることは画像とテキストをアップロードするだけである。するとThe GridのAIがそれらのコンテンツを分析して、ほんの数分で、応答性の良いサイトを作る(Grid Style Sheetsを利用して)。画像中のコントラストの階調を見分けてテキストを適切に配置し、また画像の無駄な部分はトリミングする。ページの配色は画像に合わせて自動的に最適化する。

The Gridはコンテンツに合わせてサイトのデザインを個人化する。それは相当でっかい約束だが、成果を実際に見られるのはまだ先の話だ。The Gridのピッチ(売り文句)の一つに、“既製のテンプレートをまったく使わない”がある。これまでのWebサイト生成サービスは、ユーザがテンプレートを指定するのが利用の第一歩で、だから、「ああこれはXXXで作ったな」とすぐにわかった。たとえばBootstrapにはBootstrapの特徴がある。今後作られるThe Gridの何千ものサイトが、それぞれ独自に良くできていて、“The Grid臭さ”というものがないならば、それは相当すごいサービスだと言える。

The Gridには優れた人材が揃っているようだし、デモも良くできている。その人工知能の腕前を、早く見てみたいものだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))