私は極端に内向的な性格で、いつも自分のスペースを他人に侵されたくない方なんだけど、でもUmbrella Hereの考え方は、びびると同時に妙に惹かれる。今作者はKickstarterで資金を募集中だが、ねらいは“雨の日に知らない人同士を仲良しにすること”だ。開いた傘の上部にBluetoothでコントロールするライトがあり、その傘を人と共有したければそのライトの色をグリーンにする。共有したくなければ赤にする。
Umbrella HereのユーザインタフェイスをデザインしたPatience Leeによると、このプロジェクトは最初、Interaction Awardというデザインコンペのために始めたものだ。その“対話賞コンペ”は、“人びとやコミュニティ同士のコミュニケーションを活発にする”作品が賞をもらう。Umbrella Hereの4人のチームは全員が香港に住み、全員がHong Kong Polytechnic Universityを、対話デザイン専攻で最近卒業した。
“香港では雨の日に、傘のない人が地下鉄の駅の下(お)り口などに立って雨が止(や)むのを待ってるのをよく見かける。でも、自分が傘を持っていても、知らない人にどうぞと声をかけるのは、なかなか難しい”、そうLeeは説明する。
“そこで考えついたのが、Umbrella Hereだ。知らない人に直接声をかけなくても、信号で共有の意思を示すことができる”。
ただしもちろん、Umbrella Hereは、そのライトとアプリのユーザがたくさんいないと、あまり役に立たない。そういう社会的な普及を達成するためにLeeらは今、大企業が顧客への贈答品として大量に買ってくれることや、いくつかのソーシャルネットワークとの統合を働きかけている。
でもUmbrella Hereにできることは、傘の共有だけではない。Umbrella Hereを使っているとき接触した人の記録ができるので、その人たちをいろんなソーシャルネットワークで友だちとして登録できる。天気予報にアクセスして、これから雨が降りそうだったらユーザに、Umbrella Hereを持って外出するようアラートする。また外気の温度変化を感知して、雨が降りそうだったらライトを点滅させる。
もちろん、人間が天気予報を調べたり、窓の外の空模様をチェックしてもよい。でもわざわざUmbrella Hereを持って外出するのは、それが、人助けのネットワークに参加することでもあるからだ。資金募集の締め切りは9月17日だが、すでに目標額10122ドルの2/3が集まっている。このアイデアに心惹かれた人は、私一人ではない、とても多いのだ。しかも資金を支援した人は、実際にやる気のある人たちだ。
Umbrella Hereに魅力を感じて資金を援助した人には、2015年の1月に現物が送られる。すでに最終製品のプロトタイプはできているので、Kickstarterで成功したらすぐに生産に入れる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))