今およびこれからはソフトウェアが世界を食べていく時代なので、デベロッパの仕事を楽にするツールも成熟していく。その一つの例が、イギリスのケンブリッジで生まれたUndo Softwareで、ここはLinuxとAndroid上の開発のための逆進デバッグ(reversible debugging, GDB 7.0)ソフトを提供している。かなり前から、理想的なソフトウェア開発方法の一つ、と信じられていた逆進デバッグ*は、その名のとおり、昔のテープレコーダーのように、アプリケーションを逆進させたり前進させたりしながら、わかりにくいバグの原因を突き止めていく。〔*: 中国語「反向调试」。〕
今日(米国時間4/28)同社は、Skypeの協同ファウンダJaan Tallinnから125万ドルを投資された、と発表した。Talinnはこれまでもいろんんなところに投資しており、最近では通信アプリケーションFleepのシードラウンドに参加した。彼は、ケンブリッジのCambridge Angelsグループの一員でもある。今回の投資は、Undo Softwareにとって三度目の投資ラウンドだが、この前の2013年4月のラウンドの詳細は公表されていない。それはたぶん、今回の控えめな額の投資よりも、さらに小額だったのだろう。
Undo SoftwareのメインのプロダクトUndoDBは、LinuxとAndroidのソフトウェアに対する逆進デバッグを提供する(機能の詳細はこのページに)。デベロッパはプログラムの実行を記録し、“自分たちのコードをリアルタイムで巻き戻す(rewind)ことによってバグを迅速に見つけ、時間と費用を節約する”、という。
とうことは生産性が上がり、工期を短縮、発売やリリースを早められる、ということだ。すでにチップメーカーのARMは、同社の重要な売り物の一つであるソフトウェア開発スタジオARM DS-5 Professional Editionに、UndoDBを組み込んでいる。
Undo Softwareは、同社の強敵を二つ挙げる。ひとつは、丹念に手作業でコードを精査していくこと(正気か!)。もうひとつは、GDBのようにすでに逆進デバッグをサポートしているデバッガだ。ただし同社によると、UndoDBのパフォーマンスはオープンソースのソリューションに比べて何倍も優れているし、メモリの使い方もきわめて効率的だそうだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))