LED電球で‘無線’光通信ができるPureLiFiが£1.5Mを調達、街路灯もアクセスポイントに?

スコットランドのエジンバラ大学からのスピンアウトPureLiFiは、同社が’LiFi’(ライファイ)と呼ぶ、可視光線による通信技術(visible light communication, VLC)を開発している。それはWiFiや5Gなどのワイヤレスネットワーキング技術の仲間入りをするものだ。この技術はLEDが発する光の、人間の目には見えないパルスを利用してデータを送受する。

同社は今日(米国時間1/19)、スコットランドのエンジェルグループLondon & Scottish Investment Partners(LSIP)が率いるラウンドにより、150万ポンドの資金調達を行った。これにはScottish Investment Bank(SIB)と、エジンバラ大学のベンチャー投資部門College Capitalも投資を提供した。

2012年に創業された同社は、この資金調達により1400万ドルあまりの評価額になった、という。しかし同社ではすでに今年後半に完了する予定の新たなVCラウンドが、動いている。今日の資金は、同社プロダクトの“開発と展開”のサポートと、さまざまなマーケティング活動に充てられる。

LiFiには、WiFiにないアドバンテージがある。まず、通信ライン上のハッキングがありえないのでセキュリティが高い。またLEDの街灯など、既存の照明インフラストラクチャが使えるから、アクセスポイントの増設が簡単だ。

従来の電波によるWiFiよりもLiFiの方がより適している、と言えるアプリケーション分野はたくさんある

ただし、光線は途中で遮蔽されると目的地まで届かない、という当たり前のような欠点もある。

PureLiFiはこの技術を、次のように説明している:

LED電球に定常的に電流が与えられると光子の定常的な流れが発生し、可視光線として観察される。電流が徐々に変化すると、光の出力密度に濃淡が生ずる。LED電球は半導体なので、電流、ひいては光の出力をきわめて高速に変調でき、それを光検出装置で検出して電流に変換できる。光の濃淡への変調は人間の目にはわからず、したがって通信は電波と同じようにシームレスに行われる。この技術を使って、LED電球からの高速な情報送信ができる。

同社はすでに、”Li-Flame”と名づけた製品を発売している。それは一般市販の照明装置をLiFiのアクセスポイントに変え、一方、電池駆動のLiFiモバイルユニットをラップトップ側につけて、部屋の中や、ビル全体の中からローミングができる。

下のビデオでは、PureFiのCSOで協同ファウンダのHarald Haasが、TEDで講演している。2011年ごろのビデオだ:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))