【抄訳】
Operaは、モバイルやデスクトップでWebを閲覧するためのソフトウェア、つまりブラウザを作っている企業だが、そのOperaブラウザには今、3億5000万人のユーザがいる(主に途上国のモバイル)。同社がこのほど、Webをもっとセキュアに閲覧するための仮想非公開ネットワーク(virtual private network, VPN)のアプリケーションを作っているカナダのトロントの企業SurfEasyを買収した。
Operaがセキュリティ関連の買収をするのはこれが初めてだが、それは近年、消費者の要求が、Operaが得意としてきた簡単容易にWebを閲覧できることから、プライバシーの保護に変わってきているためだ。
【中略】
Operaのユーザが圧倒的に多いのは途上国のしかもモバイル市場だが、ここのユーザはとくに、政府の監視や検閲をかいくぐったり、特別なコンテンツを見るために地理的条件を偽ったりするために、VPNというトンネル技術が日常的に重宝する。だからブラウザにVPNをくっつけてしまえば、この市場においてOperaは今後ますます有利になる、と同社は考えているのだ。
Operaの計画では、SurfEasyの製品は当分、SurfEasyの製品のままであり続ける。
それらはまず、Windows、Mac、Android、およびiOSデバイスのためのフリーミアムVPNアプリだ。USBスティックに収めたVPNプロダクトSurfEasy Private Broswerもあり、これは、いろんなデバイスをほかの人と共有しているような場合に便利だ。SurfEasyのブランドをそのまま残すOperaの戦略の根拠は、このブランドがすでに消費者のリビューなどで好評であるためだ。消費者が食いつくためには、OperaのVPN、という新ブランドより有利だろう。
VPN機能がOpera製品(とくにブラウザとデータ圧縮関連)に完全に統合化されてSurfEasyブランドがなくなる日は、まだ遠い先だし、Opera自身がそれには全然言及していない。しかしSurfEasyのままであっても、フリーミアムなどからはOperaとしての収益が得られる。
なお、買収の形式や価額などは、公表されていない。
【後略】
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)