コンテナ管理ツールのWeaveworksが今日(米国時間5/11)、GV(元Google Ventures)がリードするシリーズBのラウンドで1500万ドルを調達したことを発表した。同社へのシリーズAで500万ドルを投資したAccelが、このラウンドにも参加した。同社の調達総額は、これで2000万ドルになる。
Weaveworksは、デベロッパー(dev)とエンタープライズのオペレーション(ops)の両方にとって最新のホットな技術であるコンテナを、管理しモニタしセキュリティを図るための一連のオープンソースのツールを作っている。しかし今回得られた資金は、オープンソースのプロダクトよりも構造性の明確なシステムを求める企業のために、商用製品を作っていくことに充てられる。
CEOのAlexis Richardsonは、今回の資金調達を発表するブログ記事で、“次のステップは統合化された商用製品の提供だ”、と述べている。同社にはクラウドサービスを提供していく計画もあり、それはまだベータの段階だ。
データセンターの進化史における最初の原生動物は、モノリシックな(一枚岩的な)アプリケーションだ。単一の巨大なアプリケーションを作り、それをセットアップしていく。アップグレードは大作業になるので、本当に必要になってからでないと、できなかった。
しかし今日では、デベロッパーはもっと迅速にアップデートしたいし、ユーザーは、変化の激しい市場の中でもっとも最新のツールを使って企業競争に勝ちたい。コンテナはアプリケーションを、複数のマイクロサービスの集まりへと分割する方法を提供する。それらは迅速にデリバリでき、自分の仕事が終わったらメモリから消えていく。
今の企業は、何百何千という大量のコンテナをデリバリし、そのそれぞれが、特定の時間にローンチしてディスクリートなタスクを実行しなければならない。大量のコンテナに関して、それらがすべて正しく行われるためには、ソフトウェアのコーディネーション努力がたいへんな仕事になるが、でも今日までは、デベロッパーとオペレーション(合わせてDevOps)たちは、自作のツールを適当に寄せ集めてそのプロセスを管理していた。
まだコンテナがアーリーアダプターのものだった時代には、そんな大変な仕事を誰もがやっていたが、でも技術がメインストリームに乗って市場の大きな部分を捕まえていくためには、企業が簡単に買えて簡単に使える出来合いのツールセットがあって、それらを既存のシステム管理体制に容易に組み込めないといけない。
そういう仕事をやってくれるのが、Weaveworksだ。同社はコンテナとそのまわりに存在する大量の可動部品のすべてを管理する方法を提供し、ユーザーが作ったコンテナのエコシステムを視覚化する。そしてそのエコシステムのライフサイクルに付き合いながら、複雑な仕事を単純化するためのお手伝いを提供する。
Weaveworks以外にもコンテナ管理を代行するサービスはあるが、同社はその業界のリーダーになれる、とGVは賭けている。今回の投資は、そのための賭け金である。