ハンバーガーをひっくり返すロボット「Flippy」の能力が向上、調理前後の作業を追加

Miso Roboticsは米国時間11月2日、ファストフードチェーンWhite Castle(ホワイト・キャッスル)の一部店舗でのパイロット運用に続き、ハンバーガー調理ロボット「Flippy」の新バージョンを発表した。新バージョンのロボットは「Flippy 2」と名づけられ、ファストフード店での簡単な調理作業をさらに自動化することを目的としている。

Misoのプレスリリースによると、オリジナルバージョンに対するスタッフからのフィードバックは、Flippyの主な調理作業の前後に人間の助けが必要すぎるというものだった。それには、調理されていない食材を最初に扱うことと、調理された食材をホールディングエリアに置くことが含まれる。基本的にFlippyは、調理中の食材を常に監視し、調整する必要がある部分の作業を置き換えていたが、その前や後の段階ではあまり助けになっていなかった。

画像クレジット:Miso Robotics

MisoのMike Bell(マイク・ベル)CEOはこう述べている。

すべてのテクノロジーがそうであるように、Flippy 2は前作から大幅に進化しています。実際のレストラン環境で開発を推進するために、White Castleから得た知見に非常に感謝しています。Flippy 2は前ほどキッチンのスペースを取らず、新しいバスケットを充填し、空け、戻す機能により、生産量を飛躍的に向上させます。Flippyが誕生して以来、当社の目標は、どんな厨房にも調和し、混乱なく機能するカスタマイズ可能なソリューションを提供することでした。

Misoは、よりコンパクトになったFlippyは、従来のロボットに比べてスループットを3割近く向上させることができ、人間の手を煩わせることが大幅に減ったと述べている。2代目のFlippyは、パンデミックの影響でレストラン業界が深刻な人手不足に直面している中で発表された。

画像クレジット:Miso Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ハンバーガー店「ホワイト・キャッスル」がフライ調理ロボットを新型コロナでスタッフが少ないキッチンに追加導入

さらに多くのロボットがハンバーガーチェーンのWhite Castle(ホワイト・キャッスル)にやってくる。

カリフォルニア州パサデナを拠点とするMiso Roboticsとの提携を拡大し、White Castleの新規店舗約10店舗でフライ調理ロボットが導入されることになった。

両社の声明によると、今回の提携はMiso Roboticsが新たに設計したFlippyロボットのキッチンへの採用を加速させ、生産をスピードアップし、より多くのスタッフがフロントで顧客サービスを提供できるようにするものだという。

なお、取引の条件は明らかにされていない。

White CastleがFlippyのパイロット版を最初に発表(未訳記事)したのは、新型コロナウイルスが全米に広まり始め、キッチンスタッフと顧客の両方にリスクをもたらし始めていた2020年7月のことだ。

現在、レストランチェーンには調理時間を変えずに、スタッフの数を制限しなければならないという課題があり、その解決策としてMiso Roboticsのフライ調理ロボットが選ばれた。

White Castleの最高経営責任者であるLisa Ingram(リサ・イングラム)氏は声明の中で、「人工知能と自動化はWhite Castleがオペレーションを最適化し、チームメンバーにより良い職場環境を提供するために実験したいと考えてきた分野です」と述べている。「このパイロット版によって、私たちはその道を歩み始めました。Miso Roboticsとの提携を続け、ファストフード業界で最先端のテクノロジーをより多く採用する先駆けとなれたことは、この上ない喜びです」。

White Castleの声明によると、このロボットは従業員が働きたくないが、同社のターゲット顧客の多くが食事をしたがっている深夜シフトの時間で特に有用であるという。Flippyのロボットは、1日に最大360バスケットのフライを調理できる。

また声明によると、2020年9月下旬に試験的にロボットが導入されて以来、Flippyロボットは合計で約1万4580ポンド(約6600kg)の食品を扱い、9720バスケット以上を調理したという。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:White CastleMiso RoboticsFlippy

画像クレジット:TechCrunch / Bryce Durbin

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter