企業のための「ソーシャルイントラネット」をうたうLumAppsが、シリーズBラウンドで2400万ドル(約27億円)を調達した。今回のラウンドを主導したのは前回の支援者であるIdInventである。調達した資金はLumAppsのグローバルセールスとマーケティングを拡大するために用いられ、プロダクト開発を加速する。
LumAppsは2012年にパリで設立され、現在はロンドン、東京、サンフランシスコ、ニューヨークにもオフィスを抱える。同社が開発してきたのは、企業の従業員たちに、よりよい連携と協働をもらたす企業向けのウェブスタイルのソーシャルイントラネットである。
このソリューションは、G Suiteや、Microsoft Office 365やMicrosoft Sharepointと統合されており、モバイルからもアクセスが可能だ。全体として、パーソナライズされたコンテンツ、ソーシャルコミュニケーション、作業ツール、およびエンタープライズアプリケーションの中心的なハブとして機能するようにデザインされている。
「私たちがLumApps Social Intranetソリューションを立ち上げたのは2015年のことですが、それは私たちの古くからの顧客であるVeoliaが彼らの必要に応えてくれるプラットフォームの開発を依頼してきたことが始まりでした」とLumAppsの創業者で最高経営責任者(CEO)のセバスチャン・リカール氏は語る。「私たちは程なく、すべての企業の中に、社内コミュニケーションと従業員のエクスペリエンスを変革するための、最新のイントラネットへの大きな需要があることに気付いたのです」。
彼によれば、その理由は、企業内でのコミュニケーションが困難で、電子メール、ライブチャット、ソーシャルネットワークなどのさまざまなツールに分散しているためだと言う。そうしたソリューションは一般的に互いに切り離されており、サイロ化しているのだ。このことは、大企業では特に当てはまるケースだ。大企業の中では、情報を見つけて適切な人に連絡することが非常に困難になる可能性があるのだ。
「私たちの夢は、全ての人が、1か所から、ワンクリックで役立つ情報にアクセスできるようにすることでした。とても単純な話です。そこで私たちは、イントラネットとソーシャルネットワークを、最新の新しいテクノロジで橋渡しするソリューションを構築したいと考えたのです。ユーザーたちが好きになってくれる場所を作るということです」。
その根幹を成す部分で、LumAppsは単にありふれたビジネス課題を解決する(例えば従業員たちかより引き付けられ高い生産性を発揮できるような協働ワークプレイスを提供することなど)だけではいけない、とリカール氏は語る。「全ての大企業が、それぞれのデジタルワークプレースを構築しています。そして会社のチームからのものだけではなく、取引先からのものも含む、コミュニケーション、ニュース、メモ、アプリケーションなどを収容するための、全ての従業員のための中央イントラネットを持つことが重要なのです」。
本日のシリーズBによる資金調達と、大小の企業に広がる顧客ベースを見る限り、そのミッションはうまくいっているように思える。LumAppsを使用している企業としては、例えばVeolia、Valeo、Air Liquide、Colgate-Palmolive、The Economist、Schibsted、EA、そしてLogitechなどの名を挙げることができる。そのイントラネットソフトウェアを、世界中で400万人以上のユーザーが利用している。
「フランスの起業家として、このような世界的な成功を収めることがずっと夢でした」とリカール氏は付け加えた。「特に2016年に米国に進出したときには、大きな変化を経験しました。初めて縮小を体験したのです。何故かって?私たちはただプロダクトを持っていただけで、文化と市場の特性をまだ理解できていなかったからです。そこから米国人の人材を雇用し、全てを構築し直して強固な基盤を作るためには時間がかかりました…現在私たちは、特に米国市場に集中している、世界に分散した150人強のチームを抱えています」。
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(翻訳:sako)