あなたのグロース計画が間違っている理由

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編集部記Noah Kaganは、Crunch Networkのコントリビューターである。Noah Kaganは、SumoMe.comのChief Sumoを務めている。

Mintでマーケティングの仕事を始めた時、MintのCEOとファウンダーであるAaron Patzerはサービスのローンチから6ヶ月で10万ユーザーを獲得することが必達だと話した。

数字に圧倒されたのではない。Mintで働く前、私はFacebookの30番目の社員として働いていた。サービスの驚異的なユーザー数のグロースを当事者として目撃した。その時と違ったことは、Mintはプロダクトもまだで、もちろん効果的に繰り返し使えるグロースエンジンを構築する前の段階だったということだ。一から何かを考えなければならなかったのだ。

正直な話、不安だった。まず、マーケティング計画を立てることから始めた。

結果:12ヶ月後、Mintは100万人以上のユーザーを獲得した。目標より一桁も多い数字を達成した。

スタートアップの世界でグロースは酸素のごとく生存に欠かせないものだ。グロースの目標が達成できない場合、それは会社の死を意味する。

グロースの達成は生死を分けるが、生憎多くのマーケターやファウンダーはグロースを願掛けに頼っている。事業計画に沿って一生懸命働くが、グロースに関しては地面に跪いて、全てが魔法がかかったように上手くいくようグロースの神様にお願いするのだ。

この間違いは単純なものだが根深い。どのようにグロースにアプローチするかを変えてしまうものだ。

グロースのモデリング:根本的な間違い

グロースのモデルは、達成目標の推測して作るものでも、それ通りに達成できるものでもない。当然のようだが、起業家の99%は今でも達成目標を推測している。

友人のAndrew Chenが執筆した素晴らしい記事「The most common mistake when forecasting growth for new products (and how to fix it)」で、彼は最も多く見受けられるグロース予想の間違いは次のような図であると説明している。

n月のユーザー数は、初期ユーザー数✕(1+月間グロース率)^n月。

見慣れた図式ではないだろうか?正直に考えてみてほしい。

これは、ホッキースティック型グロースのモデリングで、それ以上でも以下でもない。後は、実現可能な数値にするために、グロース率を調整すれば良い。グロース率を少し下げ、目標値が馬鹿げたものにならないように調節できる。紙面上であなたが億万長者になるような、突拍子もない数値にはなっているかもしれないが。

これは慢心をもたらすモデリングだ。計算表のたった一つのセルのグロース率をちょっといじるだけで、あたかも自社をそれくらい簡単に10億ドル評価の企業にできるような気がしてくる。

このグロース率を獲得するためのプロセスこそ、実行可能な計画を立てることにつながる。

それがひっかけなのだ。実際にはグロース率を選ぶことはできない。私たちは、どれだけ仕事に力を注ぐかということしか変更することができない。グロース率は、そのように行った仕事の結果として生じるものだ。

Andrewは、グロースのモデリングについて「グロース率は予測するものではなく、注力すべきなのは、どのようにグロース率を得るかということ」と説明している。

このグロース率を獲得するためのプロセスこそ、実行可能な計画を立てることにつながる。それがどのようにできるか説明しよう。

最も重要な数値から始める

FacebookでMark Zuckerbergから学んだことは、一回につき一つだけ、最も重要なことだけを選び、それに集中して取り組むということだ。彼からこのレッスンを学ぶ場面があった。その時のことは一生忘れないだろう。

遡ること2005年、私はプロダクトの新しいアイディアや機能を考えてはMarkに提案していた。

当時のことを思い出して欲しい。多くの人はFacebookを面白いアプリだとは思っていたが、それが本物のビジネスになるとは考えていなかった。私はそれが気に入らなかった。私は会社が十分にお金を稼いでいないのではないか思い、人々もそんなことはできないだろうと思っていることに対して不満を持っていた。

そして私は良いアイディアを思いついた。人々の憶測を覆し、Facebookが稼げて利益を大幅に出すことができる「本物」のビジネスであることを証明すれば良いと考えたのだ。

Markは私のアイディアを聞き終えた後、ホワイトボードに「グロース」と大きく書いた。彼は、Facebookの累計ユーザー数というグロースの助けにならないアイディアには、一切関心がないと話した。

自分自身の会社 AppSumoを立ち上げた後、その学びに心の底から感謝することになった。下記の画像が私たちが以前まで使用していた会社のダッシュボードだ。

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そこには気が散るほど多くの情報があった。伸ばしたいと思う数値が多すぎたために、提案されたアイディアをどれも却下することができず、結果的にどれも伸ばすことができなかった。

更に最悪なのはAppSumoのオフィスで従業員に会社の目標は何かと聞いて回ったのなら、誰もが違う答えを口にしていただろうということだ。ちょっと考えてみてほしい。これほど恥ずかしい状況はない。

そこで、翌年の1月までに新設したコースに3333人のカスタマーを獲得し、彼らが月々1000ドルのビジネスを作る助けをするという目標を立てた。そして、ダッシュボードを下の図のように作りなおした。

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これが会社として最も達成したいことであり、全従業員が今年達成すべきことを明確に理解することにつながった。10月にはこの目標を達成し、タコスでお祝いをした。

つまり、グロースの計画を立てる時に最初にすることは、最も大事な数値を一つだけ選ぶということだ。そして、逆算してそれをどのように達成するかを考える。

目標を達成して、それを更に超える方法

目標を明確にしたのなら、そこから逆算して、必要なソリューションを考える。

私たちは「ソーシャルメディアマーケティング」と称して、ウェブ上のどこかしこにもランダムにブログ記事を投稿したりはしない。何故なら、それではゴールに近づけないからだ。

なら、どうすべきか。Mintでの例を挙げる。

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あまりに単純だと思うだろうか。正しくその通りだが、故に強力なツールである。

合計10万人の目標ユーザーに対して、システム上に実現可能な予測をインプットすることができた。ユーザー目標から逆算して、必要なコンバージョン率やCTR、そして獲得できるだろう異なるソースからのトラフィックを算出している。

これで何をすべきかが分かったので、実行に移すことができる。

表は2つの列がある。合計ユーザー数と実行可能な時のユーザー数だ。マーケティング施策は事前に実行可能かを確認する必要がある。ブログ、ツイート、広告購入などだ。これを運に任せてはならない。実行可能かどうかが重要だ。

上記のように予測数値をローンチ前に設定しよう。そして、各マーケティングチャネルが実現可能かどうかを確認する。マーケティング活動の途中で、実際の結果と予測値を照らし合わせる。Google Spreadsheetで管理し、何が機能していて、何が機能していないかを把握することで、計画のどの部分を変更すべきかが分かるだろう。

これを行えば、期待したり、祈ったりするのではなく、目標を達成するために何を行うべきかを熟考することができるようになる。どこを目指しているかが分かり、どのように進むべきかも分かってくるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

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