Appleは、任天堂と協力して、App Storeで提供する新しいゲームを準備中だと発表した。その名は「スーパーマリオ・ラン(Super Mario Run)」。
タイトルの示すとおり、「スーパーマリオ・ラン」はラン&ジャンプ系ゲームだ。「Temple Run」をイメージしてもらえばいい。画面をタップするとジャンプして、長くタップするほど高く飛べるようになっている。走れば走るほどコインを多く集めることができ、旗までたどりつけばゴールだ。
旗のポールまで行き着いてレベルを終えるには、障害物をこえてジャンプしたり、敵をよけたりして進まねばならない。
結局のところマリオであることに変わりはないが、このゲームはもっとシンプルで、片手だけでプレイできるようになっている。
「スーパーマリオ・ラン」には非同期バトルモードも備わっていて、友達同士で対戦することもできる。また、集めたコインの枚数などのゲーム成績に応じて、自分だけのキノコ王国を作成できるモードもついているそうだ。
このニュースは日本時間の9月8日、AppleのiPhone 7イベントの壇上で任天堂のチーフ・ゲーム・デザイナーを務める宮本茂氏が発表した。AppleのCEO、ティム・クックは、この超有名なゲームキャラクターの創造に35年以上も前に携わった宮本氏を「マリオの父」と紹介した。
「Appストアは、コミュニケーションの仕方、働き方、楽しみ方など、私たちの生活におけるたくさんのことをより良くしてきました」とクックは言う。「しかし、あらゆる年齢のゲーマーにとっては、マリオなしに物語が完結するはずがありません。この12月に任天堂がマリオをiOSの世界に連れてきてくれることに、今からワクワクしています」。
このゲームそのものは宮本氏率いる任天堂チームによって開発されたが、ローンチについては引き続きDeNAとのパートナーシップ体制で実施するという。(任天堂は昨年、ゲーム作品5本についてDeNAと協力すると発表した。これには短命だった最初のモバイルタイトル「Miitomo」などが含まれたが、ポケモンGoは入っていなかった。)
任天堂によると、「スーパーマリオ・ラン」の一部は無料でプレイできるが、ゲームの全コンテンツにアクセスするには設定された価格(未発表)を支払う必要があるそうだ。しかし、プレイするほどお金がかかり続ける仕組みではない。
「スーパーマリオ・ラン」は、今年12月にAppストアで、9か国語、100か国以上に向けて独占的に提供開始となる予定だ。ゲーム自体はまだダウンロードできないが、高まる期待をうけてAppleは、プレイヤーが最新情報を受け取れるよう、Appストアの新機能「Notify(通知)ボタン」を発表した。Appストアのゲームページでこのボタンをクリックしておけば、ゲームがダウンロード可能になると知らせてくれる便利な機能だ。
加えて、任天堂は「スーパーマリオ・ラン」のローンチに先駆け、今月中に新しいiMessage Appストアで無料のマリオ・スタンプセットをリリースするとも発表した。
「スーパーマリオ・ラン」のリリースに続いて、任天堂はすでに発表済みの「どうぶつの森」と「ファイアーエムブレム」シリーズからのモバイルタイトルをローンチ予定という。こちらは2017年3月末までには提供となるはずだ。
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(翻訳:Ayako Teranishi / website)