これが自動車事故で生き延びるように進化した人間の体だ

graham

人間の体は今日の自動車事故の力に耐えられるほど早くは進化しない。

それを説明するためにオーストラリアの交通事故委員会(TAC)はGrahamを作った ― 人間そっくりの対話型モデルで、もし人間が激しい衝突に耐えられるように進化すればこうなるだろうという体の特徴を備えている。即ち、Grahamは現在重大な交通事故で生き残れる唯一の存在だ。あなたが彼のレベルまで進化しない限り。

この交通安全プロジェクトは、Grahamの体の8つのゾーンに焦点を絞った。脳、頭蓋骨、顔、首、胸郭、皮膚、膝、および脚(足)だ。研究結果は、衝突時の力に耐えるために体の各部位がどのように進化する必要があるかをゾーン毎に説明している。。

例えば、TACはGrahamの頭蓋骨を広げ脳脊髄液と靱帯を増やすことによって脳を衝突から守り、持ち主の安全性を高めた。

Grahamの胸郭は、樽のような形状と肋骨間でエアバッグの役割を果たす袋によって、保護能力が強化されている。

そしてTACはGrahamにひずめのような足を与え、関節を追加することで衝突時に外へ飛び出して大きな力を避けられるようにした。

ひづめのような足で衝突時の怪我を軽減する? 近未来の進化的特徴ではなさそうだ。しかしTACが伝えようとしているポイントはそこにある。進化に解決を任せるのではなく、その間に道路を改善することが重要なのだ。

「車は人間よりずっと早く進化してきた。われわれ自身の過ちから自分たちを守るために、あらゆる角度から道路を改善すべき理由をGrahamは教えてくれる」とTACのJoe Calafiore委員長がプレスリリースで語った。

TACは交通事故専門家、外傷外科医、およびメルボルンの芸術家と協力してGrahamを人間そっくりに作りあげた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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